更新日: 2023.10.02 16:23
カイル・ブッシュ自身が育て上げた強豪トラック部門KBMを売却「難しい決断だった」/NASCAR
その言葉どおり、チームは初参戦以降の期間中に7回のオーナーズチャンピオンシップと2回のドライバーズチャンピオンシップ(2015年のエリック・ジョーンズと2017年のクリストファー・ベル)を獲得している。
「僕は今、2010年当時とは人生の異なる地点にいる。家族が増え、今季はカップシリーズの所属先チームが変わり、息子(ブレクストン・ブッシュ)のレーススケジュールも僕と同じくらい厳しいものになってきた。僕にとって家族やリチャード・チルドレス・レーシングの8号車クルーたちと、より多くの時間を過ごせることが重要なんだ」
「でも、僕らが建設した素晴らしい施設から離れるのは、心情的に難しいだろう。従業員と話し合い、ロビーでファンデーを主催し、そこで数え切れないほどの時間を費やし、その成功を確実にしたことを懐かしく思うよ。しかし人生とキャリアの現時点では、これが正しい決断だと理解している」
今季のKBMも2台体制を敷き、エースカーの4号車シボレー・シルバラードRSTはチェイス・パーディが、もう1台の51号車は複数のドライバーでシェアする。そしてブッシュもポコノ・レースウェイで記念すべきチーム100勝目を自身の手で掴み獲り、出走5戦中2勝を飾っている。
一方、昨季2022年からパートタイムでシリーズに参入したスパイア・モータースポーツは、かつてブッシュのスポッターを務めたジェフ・ディッカーソンが共同所有者に名を連ねており、昨季はウイリアム・バイロンがチーム初勝利を持ち帰り、今季はカイル・ラーソンも勝利を飾っている。
「そうした背景もあり、これまでの資産と従業員が今後も安全に保たれると確信している」と続けたブッシュ。「勝ち方が変わるとはまったく思えない。僕はスパイアのメンバーのことを長い間知っており、NASCARへの最近の投資は彼らの成功への取り組みを示しているんだ」