フェラーリのフェルナンド・アロンソは、モナコGPでピットスタートから6位を獲得したことは嬉しいが、本来なら優勝争いできたはずであり、自分にとって悲喜こもごもの週末になったと述べた。
モナコの初日プラクティスでは連続してトップタイムをマークし、ポールポジションおよび優勝候補と見られていたアロンソだが、土曜の最後のプラクティスでマッセンネでクラッシュ、マシンを大破させ、予選を欠場し、決勝をピットからスタートしなければならなくなった。果敢なオーバーテイクと戦略によって6位を勝ち取ったアロンソは、複雑な心境を語った。
「モナコGPは僕にとって、悲喜こもごもの週末になった」とアロンソ。
「もちろん、ポイントについては十分に確保できたとはいえない。好調で、本来なら優勝争いができたはずだからだ」
「(でも)土曜の午前中に例のあのことが起こった後に日曜に6位に入ったということを考えれば、少し結果の意味合いが変わってくる。困難な状況の中、立派な仕事をしたことを、チームは誇りに思うべきだ」
「予選で走らないなんて初めての経験だった。序盤で敗退というのは、ミスやテクニカルトラブルが起こればありうる話だけれど、最初からスクリーンを眺めていなければならないなんて、本当に残酷な経験だった」
「日曜にはとても満足している。入賞するにはすべてを完璧にこなさなければならないと分かっていた。マシン、戦略、オーバーテイク、タイヤのすべての要素をね。それを実際に実現できた。レース序盤はとても忙しかった。6回オーバーテイクをして、その後は戦略をうまく成功させるために他のドライバーたちがピットインするのを待った。28周目には6位に上がり、その後の目標はマシンとタイヤをうまく管理することだった」
「マシンが仕上がったのはレースが始まるわずか数時間前だったのに、全くトラブルに見舞われることなく、タフなレースを走りきった。チームの皆がどれだけ優秀か分かるよね」
レース終盤のミハエル・シューマッハーの追い越しについては、フェラーリからは追い抜き禁止の指示が出ていたので慌てなかったとアロンソは言う。
「最後のミハエルとの一件だけど」とアロンソ。
「ピットから、最終ラップではレースはまだセーフティカー先導状態だからオーバーテイクは許されないと言われた。だから慌てなかったよ。後からスチュワードがこの件を正しく処理してくれた」