イタリアのロアル・モータースポーツは12日、2014年のWTCC世界ツーリングカー選手権でトム・コロネルに加え、新たにトム・チルトンを走らせることを明らかにし、マシンもBMWからシボレーにスイッチすると発表した。
今季は2013年王者のイバン・ミューラーと共にRMLのシボレー・クルーズをドライブしたチルトンは、ソノマのアメリカラウンドでシリーズ初優勝を飾るなど、ドライバーとして大きな飛躍を遂げた。しかし、RMLが2014年の活動を取り止めたため、彼はコロネルのいるロアルに活動の場を求めた。
そのロアル・モータースポーツは2001年のチーム創設以来、一貫してBMWを走らせており、今季もコロネルがスロバキアリンクと鈴鹿のレースでBMW勢唯一の勝利を挙げている。
しかしながらチームボスのロベルト・ラバーリアは、車両規則が大幅に変わる2014年のWTCCで引き続きBMWを走らせるオプションがないと認め、来シーズンはRMLがカスタマー向けに製作する新型シボレー・クルーズをコロネルとチルトンに託すことを決めた。
「我々は、BMWとの長く永続的な関係を断ち切ったわけではない」と、ツーリングカーのスーパースターで1989年のDTMドイツツーリングカー選手権のチャンピオンでもあるラバーリアはそう語っている。
「GTシリーズでは今後もレース用のBMWを走らせる」
「ただ残念なことに、BMWが新たなWTCC車両を開発しないことを決めたので、シリーズ残留を望む我々にとっては他のプログラムを探すほか選択肢はなかった」
「我々は、RMLが製作する新型シボレー・クルーズによって、競争力のあるクルマを走らせるという大きな機会を得ると考えている」
ロアルにマシンを供給するRMLは、当初4台から6台に供給枠を拡大したことを新たに明らかにしたため、現時点では16台の新型車両が来季開幕のグリッドに並ぶ予定だ。