18日に幕を開けたF1バルセロナ合同テストは初日の午前、午後のセッションが行われ、レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルがトップタイムをマークした。ザウバーの小林可夢偉は4番手だった。
初日を迎えたバルセロナでの合同テストだが、前日からの雨が残り、セッションのオープニングはコンディションが悪く、路面が乾き始めたのは午前のセッションも進んでから。そのため、ほとんどのドライバーは午前の終盤にスリックタイヤでタイムを出し、午後はロングランに充てることとなった。
アロンソは午前のタイミングでファステストをマークし、ピレリタイヤの習熟に務めていたものの、朝の走行時にマイナートラブルに見舞われ、それを解消しスーパーソフトを使用したベッテルがアロンソからトップを奪い、初日のトップとなった。
「残念ながら今日は多くのラップを重ねることはできなかった。予想よりもトラブルを解消するのに時間がかかってしまったからね。どれも大したトラブルではなかったけどチェックしなければならなかった。スタッフは頑張ってくれて、午後は良くなったけど、明日はもっといい日にしたいね」とベッテル。
3番手に続いたのはトロロッソのハイミ・アルグエルスアリで、午前中はピレリのインターミディエイトをテスト。午後はブレーキシステムの改良に努めた。4番手には可夢偉が入ったが、駆動系に若干のトラブルを抱えていた様子。しかし、テクニカルディレクターのジェームス・キーによれば、この日はピレリのウエットタイヤについて多くの収穫があったという。なお、アルグエルスアリはターン4でストップしたため、また可夢偉は燃料消費量のチェック中にストップ。どちらも赤旗の原因となっている。
5番手には特にトラブルもなく淡々とした周回を重ねたマクラーレンのジェンソン・バトンが入り、6番手には午後トラブルに見舞われたポール・ディ・レスタのフォースインディアとなった。7番手にはウイリアムズのルーベンス・バリチェロが入ったが、午前のセッションの終わりかけにコースオフを喫し、午後にはエンジン交換のため多くの時間を失うこととなった。
メルセデスGPのミハエル・シューマッハーは、レースシミュレーションを行い8番手。ナレイン・カーティケヤンがステアリングを握ったヒスパニアとジェローム・ダンブロシオのヴァージンはともに116周のマイレージを稼いだ。
ルノーは午前中にニック・ハイドフェルドがピットストップのシミュレーションを行い、午後にビタリー・ペトロフがステアリングを握る予定だったが、ペトロフが乗り込む前にKERSのトラブルが発生し、少ない周回に留まった。