フェリペ・マッサのチーム離脱の可能性がささやかれる中、フェラーリはマッサを全力でサポートすると断言し、マッサは残り3戦で再び本来の力を発揮するはずだと述べた。

　マッサは、シンガポールGPではギヤボックストラブルのため最後尾グリッドからスタート、日本GPでは予選Q2で敗退し、決勝では1周目にクラッシュによりリタイアを喫した。この2戦、チームのチャンピオンシップに大きな貢献をできずにいるマッサに関して、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモロは、「彼はシーズン最後の3戦ではサプライズとなるはずだ。（日本GPは）悪い日になったが、これから彼は反撃を行うべく必死に努力していく。我々としても彼に勝てるチャンスを与えるため全力を尽くす」とコメントした。一部メディアは、こういった発言はマッサに対するイタリア式の最後通告であるとの受け取り方をしている。それに伴い、マッサのチーム離脱のうわさが浮上し、レースエンジニアのロブ・スメドレーと共に、契約期間途中でチームを去るのではとの推測も出てきている。

　しかしフェラーリは、マッサは来季もフェラーリで走ると繰り返し主張している。チームプリンシパルのステファノ・ドメニカリは、英AUTOSPORTに最近のマッサのうわさについて聞かれ、次のように答えている。
「私がすでに述べたこと以外に我々がやるべきことはない」
「今重要なのは、彼の冷静さと集中力を保たせることだと思う。チームが完全に彼をサポートしているということを彼は分かっている。それについては間違いない」
「こういうことがあるのはF1では仕方のないことであり、外部からのプレッシャーでもある。だが我々がすべきことは、彼のすぐ側にいることだ。彼は精神的にとても強い人間だ」
「残りのレースで、彼はすぐにも本来の自分を見せ、自分の真の価値を示すだろう。我々には分かっている」