フェリペ・マッサは、F1インドGPの決勝後にルイス・ハミルトンとの接触の経緯を改めて語り、ペナルティが不当であるとの考えを示した。
マッサとハミルトンは、5番手を争っていた24周目の5コーナーで接触した。もはや因縁とも言えるふたりのこうしたバトルは今シーズンで6回目を数える。
接触の経緯はこうだ。まず、後方から追い上げてきたハミルトンがストレートでマッサに並びかける。しかし、5コーナーへのアプローチではマッサのブレーキングがタイミング的にやや遅く、アウト側のマッサが前、イン側のハミルトンが半車身後ろといったかたちで進入した。この時、マッサは自分のラインでコーナーのエイペックスにターンインしたため、ハミルトンには並んで入れるスペースがなく、その結果、マッサの左リヤとハミルトンの右フロントが接触した。
「僕の見解では、自分が前にいたということだ」とマッサはコメントしている。「僕の方が遅くブレーキングしていて前だった。それに、よりグリップのあるエリアにいたのも僕だ。ターンインした時、彼は後ろにいて僕の左側にはいなかった。彼が僕に当たったんだよ。正直、僕へのペナルティは理解できない。全くね」
対するハミルトンは、こう語っている。
「僕は自分が悪かったとは全く思っていない。あれはレーシングアクシデントだ。スタート前のグリッドで、(事故で命を落としたダン・ウェルドンとマルコ・シモンチェリに)1分間の黙とうを捧げる前、彼と僕は並んで立っていた。僕は彼に腕を回して『いいレースを』と言った。僕は今も彼に対して深い尊敬の念を抱いている」
「ただ、レースでは(彼に)オーバーテイクを試みた。でも、彼は僕に少しのスペースも与える気がないようだったから(接触を)避けようとしたが、僕らは接触してしまった」
この一件は、レース中にスチュワードの審議にかけられ、マッサにドライブスルーのペナルティが与えられている。