2014年のスーパーGT開幕戦は5日、岡山国際サーキットで公式予選が行われ、GT500クラスはENEOS SUSTINA RC Fがポールポジションを獲得。GT300クラスはOGT Panasonic PRIUSがポールを獲得した。

 土曜日から多くのファンが見守る中、いよいよ公式予選を迎えたスーパーGTの今季開幕戦の岡山。シーズンオフでのテストでは判断しきれなかった各陣営の勢力図が明確に分かるセッションとも言えた。事前の天気予報では雨の可能性もあった予選日だが、晴天の下予選を迎えた。

■Q1:
 迎えた14時の予選。今季もスーパーGTはノックアウト形式で争われるため、GT300クラスの予選Q1からスタートしていく。午前中にクラッシュしたSTPタイサンGAIA POWER GT-Rは残念ながら出走することができず23台が周回を重ねた。

 なかなかクリアラップを取るのが難しいタイトな岡山で、予選Q1のペースを握っていったのはグッドスマイル 初音ミク Z4を駆る谷口信輝。真っ先に1分27秒台に入れ、しばらくタイミングモニターのトップにつけていたが、残り6分というところでそのタイムをコンマ6秒を上回ってきたのは、同じBMW Z4 GT3を駆るStudie BMW Z4の荒聖治。

 結局、ただひとり26秒台をマークした荒のStudie BMW Z4がトップでQ2に進出。谷口、ARTA CR-Z GTを駆る小林崇志が3番手に続き、加藤寛規のシンティアム・アップル・MP4-12Cが4番手。井口卓人のSUBARU BRZ R&D SPORTが5番手となった。

 続いてスタートしたGT500クラスのQ1。ほとんどのマシンは残り10分というところでコースインしていく。昨年までのGT500クラスでは残り7分でのコースインというのが通常だったが、3分余裕をみているのはやはりカーボンブレーキの加温に時間が必要ということだろう。

 ターボならではのエキゾーストサウンドに少しずつ高周波の音が混じり始め、各車がアタックを開始していく。まず1分20秒314というタイムをマークしてきたのは、ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTを駆る山本尚貴。しかし、直後に松田次生が駆るMOTUL AUTECH GT-Rがついに1分19秒台へ! チェッカーが近づくとともに、各車が続々と1分19秒台をマークしてきた。

 そんな中、Q1のトップタイムをマークしたのは伊藤大輔駆るKeePer TOM'S RC F! 次いで安田裕信駆るカルソニックIMPUL GT-Rが2番手に続き、MOTULが3番手。4番手にはENEOS SUSTINA RC Fという結果となった。上位は非常に接戦となり、レクサス、ニッサンが3台ずつ、ホンダが2台Q2進出と、Q1では3メーカーの差も拮抗。一方、前年王者ZENT CERUMO RC FやRAYBRIG NSX CONCEPT-GTがQ1敗退を喫している。

■Q2:
 Q1の開始当初と異なり、曇天でスタートしたQ2。混戦のGT300クラスの中で誰がポールポジションを獲得するか注目のセッションとなったが、各車念入りにウォームアップを重ねていく中で、まずは新田守男駆るOGT Panasonic PRIUSが1分27秒台をマークしていく。それに続き、WTCCで岡山を走った経験をもつヨルグ・ミューラーが駆るStudie BMW Z4が続いていく。

 そんな中、グッドスマイル 初音ミク Z4を駆る片岡龍也、そして新田が一気に26秒台へ! 最終的にこの2台のタイムを上回るマシンは現れず、OGT Panasonic PRIUSが1分26秒774で開幕戦のポールポジションを獲得! 片岡の初音ミクZ4が2番手、高木真一がドライブしたARTA CR-Z GTが3番手につけた。ミューラーのStudie BMW Z4は4番手となっている。

 続いてスタートしたGT500クラスの予選Q2。翌日の決勝レースも見据えたタイヤチョイスが求められる中、各車が再び慎重にウォームアップを行いながら周回を重ねていく。そんな中、いきなりENEOS SUSTINA RC Fを駆る大嶋和也がこれまでのコースレコードをブレイクする1分19秒404をマーク! 一気にライバルにプレッシャーをかけていく。

 大嶋は1周でアタックを決めピットへ戻り、タイヤを温存。他のマシンのアタックを待つこととなった。大嶋に続いてきたのは、PETRONAS TOM'S RC F、KeePer TOM'S RC Fというトムス勢。しかし、これに本山哲駆るS Road MOLA GT-Rが割って入ってくる。

 さらに、大嶋と本山の間に入ってきたのはジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ駆るカルソニックIMPUL GT-R。しかし大嶋のタイムには0.070秒届かず、オリベイラはPP獲得を目指し翌周もアタックを敢行するが、それでも及ばず。ENEOS SUSTINA RC Fが見事に開幕戦のポールポジションを獲得することとなった。

 2番手にはカルソニックIMPUL GT-Rが続き、S Road MOLA GT-Rが3番手。4番手にはPETRONAS TOM'S RC Fが続いた。ホンダNSXコンセプト-GT勢の最上位は、KEIHIN NSX CONCEPT-GTの7番手となっている。

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