ミハエル・シューマッハーがメルセデスから復帰するという気運が高まる中、フェラーリ会長のルカ・モンテゼモロは皮肉混じりで復帰への彼の決断に対する思いを語った。

「私の知っている本当のシューマッハーは永久にフェラーリファミリーの一員であり続ける」とモンテゼモロは恒例となったイタリアメディアとのミーティングのなかでコメントした。
「私はモンツァでそう発言し、アブダビでもそれを繰り返した。しかし彼には同一にも思える双子の兄弟がいるようだ。その兄弟の頭の中にはメルセデスでF1を走るという考えがあるらしい。私はその彼を個人的には知らない。だから私たちからもその彼に提供できるものは何もないと思っている」

 “冗談”はこれくらいにしてと言ってモンテゼモロはさらに続けた。
「現在マイケルの役割はフェラーリのロードカー開発が主であり、新車458イタリアのラウンチに向けた重要な段階にある」
「しかし私はこうも思っている。この夏にブダペストで起きた恐ろしい事故の後に私がフェリペの代役を務めてくれるようマイケルに依頼した時、彼は突然、競争したいという望みがあることを再発見してしまった。そしてそれをやり通すことができなかったという事実は彼に満たすことができないものを心の隙間に生んでしまったのだ」

「私は、彼が8月9日の夜にどれくらい失意の底にあったかを思い出す。このとき彼は首の問題で復帰予定だったバレンシアを走れないことを私に電話で告げた」
「いくつかのスポーツマン精神に反するスタンスにもかかわらず、私たちがムジェロで彼を2007年型のマシンで走らせられたことは幸運だったと思う。それが出来ていなければマイケルはそうした状況に気づいていなかっただろうからね。私たちは3台目のマシンを走らせるアイデアをこのとき推し進めていたが、さしあたりそれは可能ではなくなった。私は彼が今後どういった決定を下すか知らないが、その影響は彼と彼の兄弟に及ぶだろう。ご多幸を祈っているよ」

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