英AUTOSPORTが、シーズン開幕を前に2014年F1ドライバーズランキングを予想した。編集者やライターらそれぞれの予想を集計し、ドライバーズ選手権上位10名の予想を行っている。

 開幕前に選手権ランキングの予想をするという「恐れを知らないチャレンジ」に参加したのは、14人のF1ジャーナリストたち。
 彼らはそれぞれ自分が予想する2014年ドライバーズランキングトップ10を提出、F1ポイントシステムに従ってその順位に点数を与え、それを合計して最終的な予想ランキングが導き出された。

 以下が英AUTOSPORTが予想する2014年F1ドライバーズランキングトップ10。なお、そのドライバーに対して寄せられた予想順位の中の最高位と、参加ジャーナリストたちのコメントの抜粋も添えた。

■10位:ケビン・マグヌッセン(マクラーレン)
予想最高位は5位(1票)

・ルイス・ハミルトン以来最も衝撃的なルーキー。

・チームメイトのジェンソン・バトンを苦しめるだけの速さを発揮するだろうが、今季は混乱のレースになると予想され、そういう状況の中ではベテランが有利になるだろう。

■9位:ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)
予想最高位は5位(1票)

・今年もヒュルケンベルグは素晴らしい走りを見せるだろうが、今シーズンは開発ペースが重要。つまり資金力のあるビッグチームが有利であり、フォース・インディアのようなチームが安定して結果を出すのは難しいだろう。

■8位:バルテッリ・ボッタス(ウイリアムズ)
予想最高位は4位(1票)

・ウイリアムズは少なくともシーズン序盤は強さを見せるだろうが、その好調さを最後まで維持できるかどうかは疑問。だが、去年、力のないマシンで見せたのと同レベルの速さと完成度を発揮できれば、彼は成功できる。

■7位:フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)
予想最高位は3位(1票)

・フェラーリの束縛から逃れ、今年はタイトル獲得まであと一歩のところまでいった2008年の時のようなマッサが見られるはずだ。

■6位:ジェンソン・バトン(マクラーレン)
予想最高位は1位(1票)

・今年はマシンと戦略をうまくコントロールすることが結果につながる。マクラーレンが昨年と比べて非常によくなったこともあり、バトンが持つ、レースを戦うために役立つ成熟した頭脳がものをいうだろう。

・シーズン終盤に近づくにつれてチームはホンダにスイッチする来年に集中しなければならず、それがバトンの今年の戦いにおいて不利になる。

・強力なチームメイトを相手に自分のポジションを確立するのに苦労するだろうが、コンスタントに入賞することができ、それが有利に働くかもしれない。

■5位:キミ・ライコネン(フェラーリ)
予想最高位は3位(1票)

・フェルナンド・アロンソとの差はそれほど大きくはないだろうが、確固たる決意、チームを率いる意志の強さにおいてアロンソに分がある。

・安定して結果を残す力があるため、フェラーリに多数のポイントをもたらし、アロンソを悩ませるだろう。しかしタイトルに本格的に挑戦できるとは思わない。

■4位:セバスチャン・ベッテル(レッドブル)
予想最高位は3位(1票)

・ベッテルは素晴らしいドライバーであり、レッドブルのマシンは空力面で基本的には優れているため、チームとルノーがどれだけ早く挽回できるかにかかってくる。

・シーズン前半は低迷するが、最終戦ポイント2倍ルールのおかげで最後に順位を上げるだろう。

・レッドブルはシーズン序盤は苦労するが、後半戦ではベッテルは何度か優勝するだろう。しかしタイトル5連覇を成し遂げるのには間に合わないと思う。

■3位:フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
予想最高位は1位(2票)

・最速のマシンがなくてもタイトル争いに加われることを、彼は過去に何度も証明してきた。今年再びその力を披露するだろう。

・フェラーリにはメルセデスと戦えるだけの速さはなく、近年を見ると開発ペースもよくない。だがアロンソならF14 Tの力を最大限に搾り出すと信じることができる。

・混乱のシーズンが、決して諦めないアロンソにチャンスを与える。フェラーリが一番の信頼性を手に入れ、上位に迫るペースを達成すれば、それで十分だ。

■2位:ニコ・ロズベルグ(メルセデス)
予想最高位は1位(3票)

・ロズベルグはF1キャリアの中で最も成功したシーズンを送るだろう。時にはチームメイトよりいい仕事をし、タイトル争いに深くかかわるだろうが、最終的には一歩届かないのではないか。

・タイトル争いに立ち向かう戦略を練るのに必要な知性を持ち合わせているロズベルグが、ようやく彼のアプローチを生かす力があるマシンを手に入れた。彼は必ずしもバトルに強いわけではないが、昨年大きく成長した。

・チームメイトにどうしてもかなわない時が来るだろうが、その頭脳でハミルトンとの速さの差を埋めることができるかもしれない。彼がタイトルを取る日が来るとしたら、それは今年になるはずだ。

■1位:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
予想最高位は1位(8票)

・ハミルトンが2014年のレギュレーションにうまく対処できるか疑問を持っている人間が多いかもしれないが、彼の速さと適応能力、そして、メルセデスのボスからのアドバイスがあれば、ロズベルグからの挑戦を退けることができるだろう。

・ハミルトンは複雑な規則に対処するのに苦しむことになるのか? それは杞憂に終わるのか? ハミルトンに速さがあるのは疑う余地がないが、ピットウォールからの助けがあったとしても、そういった面において彼にアロンソやロズベルグに匹敵する力があるとは考えづらい。

・メルセデスのドライバーがチャンピオン有力候補であることは間違いない。ロズベルグは常に進歩しているものの、ハミルトンの速さに届かないことがしばしばある。その速さの違いが最終的にものをいうことになるだろう。

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