マクラーレンが、2010年型マシンMP4-25の速さは全チーム中3番目ではなく、レッドブルRB6に次ぐ2番目だったと強く主張した。
今年ドライバーズ、コンストラクターズ両タイトルを獲得したレッドブルのマシンRB6が圧倒的に速かったことは誰の目にも明らかだ。その下にはフェラーリとマクラーレンが位置していたが、コンストラクターズではマクラーレンが2位を獲得したものの、ドライバーズではフェルナンド・アロンソがシーズン終盤にランキング首位に立ち、タイトルは逃したがランキング2位を獲得した。
MP4-25のチーフエンジニアであるティム・ゴスは、MP4-25が今季3番目のマシンと言われるのは心外であるとして、自分たちのマシンはフェラーリより速かったとの主張をマクラーレンの公式サイトにおいて繰り広げた。
「速さで2番目というだけで気に入らないのに、我々が速さで3番目だったと誤って言われるのはもっと悪い」とゴスは述べている。
ゴスの集計によると、MP4-25の予選ペースはフェラーリF10と比べて1周あたり0.001秒遅かったものの(差はないに等しいとマクラーレンは強調)、レースペースだけを見ると、MP4-25の方が1周あたり0.136秒速かったということだ。すべてのデータをあわせると、MP4-25はF10より1周あたり0.074秒速かったことになるとゴスは述べ、一部の人々の「今季マクラーレンのマシンは3番手だった」という意見は誤りであると強く主張している。
一方、マクラーレンはレッドブルRB6との比較もしている。マクラーレンがレッドブルに予選で勝てたのは2回のみ(カナダとイタリア)であるが、レースペースが勝っていたグランプリは7回もあったという(バーレーン、オーストラリア、中国、カナダ、ベルギー、イタリア、アブダビ)。マクラーレンは、レッドブルRB6が速かったことは認めながらも、自分たちも善戦したとほのめかしている。
「つまり結論は、ティム・ゴスも他のチームメンバーたちも全員が負けず嫌いだということだ」とマクラーレンは最後に記し、来季こそタイトルを獲得するためにMP4-26の開発に全力を注いでいると述べている。