トロロッソのチームプリンシパル、フランツ・トストは、ダニエル・リカルドは非常に優れたドライバーであると認めながらも、レッドブルに行くには1年早いかもしれないと語った。
今季末でマーク・ウエーバーがF1から引退するため、レッドブルは後任ドライバーを決めなければならず、現在のところリカルドとキミ・ライコネンが有力な候補となっている。
7月に行われたシルバーストンでの若手ドライバーテストでレッドブルはリカルドを走らせ、チーム上層部もリカルド自身もそのパフォーマンスに対して満足感を表していた。
Speed Weekのインタビューにおいてトストは、リカルドは優れたドライバーであると語っている。
「ダニエル・リカルドは非常に才能のあるドライバーで、速さがあることはこれまで何度も証明していた」
「(シルバーストンテストではレッドブルの)マシンに乗って非常に速いところを見せた」
「速さと技術があるのに加え、彼はレースでも進歩を見せ、アグレッシブさが非常に増してきた」
「彼がレッドブル・レーシングに選ばれない理由はないと思う」
一方でトストは、チャンピオンチームであるレッドブルに加入するのはリカルドにとってまだ荷が重いかもしれないとも述べている。
「しかし私個人としては、彼にはあと1年経験を積んでさらに成長してほしいと思う。相手は3年連続チャンピオンのレッドブルだ。ダニエルはF1で表彰台に上がったこともない。勝ったこともないのだ。今の我々のマシンにはその力がないからだが」
「彼に関して私が考えるネガティブな点はそのことだけだ。それを除けば、彼は今後F1で大きな成功を収めると思っている」
「(リカルドと)昔のベッテルとはそれほど変わらない。ただ、セバスチャンはBMWザウバーでたくさんテストをする機会があった。冬季テストに参加し、金曜プラクティスでも走っていた。ベッテルはF1に参戦するまでにたっぷり時間を使って、理解を深め、理想的な準備をしてきた」
「トロロッソからレッドブルに昇格する上で、ベッテルとリカルドの一番大きな違いは、ベッテルが加入する時にはRBRはまだチャンピオンチームではなく、ベッテルとチームは一緒に成長していったということだ。だがリカルドの場合は、加入してすぐに表彰台に立たなければならないし、優勝することも求められる」
「ダニエル・リカルドにマーク・ウエーバーの後任を務められるか? そのチャンスが来るのは1年早かったかもしれない」