更新日: 2018.02.23 10:35
【Honda】IRL第8戦リッチモンド予選:フランキッティが今季2度目のポール
インディカー・シリーズ第8戦リッチモンド予選
ダリオ・フランキッティが今季2度目のポールポジション
武藤英紀は8番グリッドから2戦連続の表彰台を狙う
2009年6月26日(金)
予選
会場:リッチモンド・インターナショナル・レースウェイ(全長0.75マイル)
天候:晴れ
気温:33℃
IRLインディカー・シリーズの2009年シーズン第8戦は、バージニア州の古都リッチモンドで開催されるサントラスト・インディ・チャレンジだ。決勝は土曜の夜のため、予選は前日金曜日の夕方に行われた。
リッチモンド・インターナショナル・レースウェイは、全長が0.75マイルしかないショートオーバルである。IRLインディカー・シリーズで最短のコースで、当然、コーナーは非常にタイトだ。また、メインストレートも湾曲していることから、1周すべてがコーナリング状態となる。マシンに常に大きな重力がかかり続けるこのコースでは、路面温度や気温、湿度、路面上にこすり付けられたタイヤラバーなど、さまざまなコンディションがマシンのハンドリングに大きな影響を与える。リッチモンドはマシンセッティングの技量が試されるコースだ。
予選は現地時間の夕方5時半に始まったが、気温は日中のプラクティスよりも高い33℃に達していた。蒸し暑さを感じる中で20人のドライバーたちが4周の連続アタックを行い、ダリオ・フランキッティ(Target Chip Ganassi Racing)が4周の合計タイムで1分04秒5488、平均時速167.315マイルのベストを記録してポールポジションを手に入れた。
予選2位はトップにわずか0.262秒届かなかったスコット・ディクソン(Target Chip Ganassi Racing)のものとなり、Target Chip Ganassi Racingがフロントローを独占した。
グリッド2列目にはエリオ・カストロネベス(Team Penske)とライアン・ブリスコー(Team Penske)のチームメート同士が並び、予選5位はショートオーバルの予選で目覚ましいパフォーマンスを発揮し続けているグラハム・レイホール(Newman/Haas/Lanigan Racing)がつけた。そして、予選6位にはルーキーのラファエル・マトス(Luczo Dragon Racing)が食い込んだ。マトスにとってオーバルでのキャリアベストグリッドである。
武藤英紀(Andretti Green Racing)は5番目にコースインし、1分05秒6237、平均時速164.575マイルをマーク。予選順位は8番手となった。先週アイオワ・スピードウェイで3位フィニッシュしている武藤は、リッチモンド・インターナショナル・レースウェイも同じショートオーバルとあって、連続での上位フィニッシュを狙える状況にある。予選前のプラクティスから決勝向けのセッティングを重視したプログラムを進めており、予選後のナイトプラクティスで最終確認を行い、明日の決勝レースに備える。
ダリオ・フランキッティ(ポールポジション)
「ショートオーバルを思いきりエンジョイしている。マシンをセッティングすることもおもしろいし、ショートオーバルならではのテクニックを発揮して走るのも大好きなんだ。走り始めは空力セッティングが外れていて好タイムを出せなかったが、プラクティスの間にハンドリングを改善でき、2回ほど予選シミュレーションも行えた。予選アタックはアンダーステアもオーバーステアも出るエキサイティングなものだったが、ポールポジションを獲得でき、本当にうれしい」
スコット・ディクソン(2番手)
「チームメートのダリオ・フランキッティがポールポジションを獲得し、僕は予選2位でTarget Chip Ganassi Racingの1-2となった。マシンのハンドリングは非常によく、ポールポジションでなくとも、ポールに近いグリッドは手に入れられるという自信があった。最前列グリッドからのスタートは大きなアドバンテージ。決勝用セッティングもいいし、明日のレースが楽しみだ」
エリオ・カストロネベス(3番手)
「我々のマシンはプラクティスからハンドリングが良好だった。特にターン1、ターン2がすばらしかった。しかし、予選の3周目にクラッシュしそうになる危ないシーンがあり、ポールポジションをあきらめなくてはならなくなった。自分でもどうやってコントロールしきったのかがわからないぐらいだ。それでもグリッドは自分が3位、チームメートが4位なのだから、決して悪い結果ではない」
武藤英紀(8番手)
「プラクティスを走り出してすぐにいいタイムが出ましたが、タイヤの消耗が少し早過ぎるのではという印象がありました。決勝に向けてタイヤに優しいマシンを作る必要があります。また、決勝ではリスタートのよさも重要になので、セッティングをそのように仕上げたいと考えています。このコースの予選は走る順番が遅いほど路面のグリップが高くなります。しかし、今日の予選アタック順は5番目でした。トップ8に食い込めたことはよかったと思います」
ロジャー・グリフィス|HPD レース・チームマネジャー
「今回はTarget Chip Ganassi Racingの2台によるフロントロー独占となった。そして、グリッド2列目の予選3、4位にはTeam Penskeの2人がきた。2年もリッチモンドを走っていなかったというのに、すばらしい走りでポールポジションを獲得したフランキッティを称えたい。ルーキーのマトス、そして武藤らも上位のグリッドを獲得する健闘を見せた。Target Chip Ganassi RacingとTeam Penskeの2チームは、プラクティスで記録したタイムを予選でどれだけ縮めることができるのか、という部分でライバルたちより2つ3つ多くのトリックを持っているということなのだろう」