全米最大のラリーイベントの一つ、「Xゲームズ15ラリー」は8月15日に決勝走行が行われ、SUBARUラリーチームUSA(SRT USA)のトラヴィス・パストラーナが2位に入り、銀メダルを手に入れた。
パストラーナは強豪を相手に勝ち上がり、決勝ではリードを築いていたが、コンクリートバリアにタイヤを接触してステアリングにダメージ。深刻ではなかったがマシンコントロールが困難となり、対戦相手である1999年インディ500の勝者、ケニー・ブラックに勝利を譲る形となった。Xゲーム連覇を狙っていたパストラーナにとっては悔しい結果となったものの、それでも堂々2位というリザルトを獲得した。
SRT USAの40号車のデイブ・ミラは、毎年参加しているXゲームの中でも、最高の類に入る絶妙な走りを披露。準々決勝で、最終的にイベント勝者となるケニー・ブラックと大接戦を展開。コースの半分を走り終わった時点で両者はほぼ互角だったが、フィニッシュを目前にしてミラが遅れを取った。それでも大健闘を見せたミラは、ラリーでの次戦で活躍が大いに期待される。
自身のXゲーム・メダルコレクションに金メダルを加えることが悲願のケン・ブロック。しかし今年、その目標が叶うことはなかった。ブロックはこの日の午前に行われた練習走行で、マシンを縁石に引っかけて転倒。ダメージは軽く、SRT USAのメカニックがその場で修復し、決勝スタートまでに準備を整えることができた。
今回はXゲームのメディアサービスの一環として、マシンには記者が同乗。勝利を目指すブロックは、準々決勝でスタートからハードな攻めを見せた。しかしコースの半分を走り切ったところでブロックはコンクリートバリアに乗り上げ、ホイールとリアのドライブシャフトにダメージを負う。これがパワー低下につながり、ジャンプに向かうアプローチでも、飛び切るために充分な速度を上げることができなかった。記者が同乗していることもあり、ブロックは安全を考慮してジャンプを避けるバイパスコースに入った。この時点でブロックは気づいていなかったが、ジャンプに入らなかったことでブロックは失格扱いとなってしまう。しかし、その事実を知る由もないブロックは走行を続け、5秒差をつけてフィニッシュした。
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