アウディジャパンは17日、東京・新橋にあるコンラッド東京で、2012年ル・マン24時間耐久レースの優勝報告会を開催。優勝した1号車アウディR18 e-トロン・クワトロを駆ったアンドレ・ロッテラーが出席した。
今季のル・マン24時間では、2台のアウディR18 e-トロン・クワトロ、そして2台のR18ウルトラ、それに対してトヨタTS030ハイブリッドが2台参戦。ハイブリッド同士の対決、そして従来のディーゼルターボモデルのエボリューションモデルであるR18ウルトラという対決に注目が集まった。
結果的にはトヨタTS030ハイブリッドはアウディ勢を追い詰める速さをみせたものの2台ともリタイア、レースは1号車アウディR18 e-トロン・クワトロが制し、アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/マルセル・ファスラー組が2年連続で勝利を飾った。
この日、アウディジャパンが開催した優勝報告会では、冒頭アウディジャパンの大喜多寛社長が挨拶。アウディのハイブリッドによるル・マン初勝利を報告し、ウイニングドライバーのひとりであるアンドレ・ロッテラーを紹介した。
ブラックのスーツに身を包んだロッテラーは、大喜多社長から花束を渡されるとル・マンの勝利の余韻に浸るように笑顔をみせた。さらに、今度はサプライズゲストとして15日にフォーミュラ・ニッポン第4戦富士で、チームメイトとして優勝を争ったばかりの中嶋一貴が登場。ライバルであるトヨタTS030を駆ったドライバーとして、アウディとロッテラーの優勝を祝福した。
「改めてこうしてお祝いをするのはなんだか照れくさいですが(笑)。こうしてライバルを祝うことができるのもル・マンの素晴らしいところ」と一貴は、ライバルであり友人であるロッテラーと笑顔で談笑。さらに、ロッテラーのもとには、3号車R18ウルトラを駆ったロイック・デュバルも祝福に駆けつけた。
イベントではさらに、ロッテラーをサポートするタグ・ホイヤージャパンのアントワーヌ・パンゼネラルマネージャーから、ロッテラーに“2012 LeMans Winner/Andre Lotterer”と刻まれた時計がプレゼントされるなど祝勝ムード一色。ロッテラーは駆けつけた一貴、デュバル、そして関係者と連覇を喜び合った。
そんなル・マンの雰囲気が日本でも味わうことができるのが、10月のWEC世界耐久選手権富士。大喜多社長は、「富士スピードウェイさんと一緒に盛り上げるために、看板も出しました」と富士の1〜2コーナーに出た看板をアピール。ロッテラー、一貴とも「レースを盛り上げたいし、ぜひサーキットに来て欲しい」とWEC富士戦への期待を語った。