IZODインディカー・シリーズ第11戦エドモントン決勝が25日に行われた。ファイナルラップでトップを走っていたエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)にペナルティが下り、チップ・ガナッシのスコット・ディクソンが逆転で優勝。佐藤琢磨(KVレーシング)はルーキー最上位となる9位、武藤英紀(ニューマン・ハース・ラニガン)は17位でフィニッシュしている。

 先週のトロントでのレースに続き、カナダでの連戦となる第11戦の舞台はアルバータ州エドモントンの空港特設コース。今季6回目のポールスタートとなるパワーがレース序盤をリードする。

 アンダーグリーンのまま各車1回目のピットストップを迎え、順位はパワー、エリオ・カストロネベス、ライアン・ブリスコーとペンスキー勢が上位を独占。好調のペンスキー勢をディクソン、ダリオ・フランキッティのチップ・ガナッシが追う展開で中盤戦に進む。

 49周目アレックス・ロイド(デイル・コイン)がスピンし、この日最初のイエローコーションへ。その後2度のコーションが入り、リスタートが切られた58周目、ディクソンがブリスコーを交わしペンスキー勢の争いに食い込む。2回目のピットストップまでトップを快走していたパワーを77周目にカストロネベスがオーバーテイクしトップへ浮上。

 90周目にシモーナ・デ・シルベストロ(HVM)のストップでイエローコーションが入るとレースはクライマックスを迎える。リスタート後パワーがカストロネベスに猛追。ターン1でサイド・バイ・サイドに並んだパワー。アウトサイドからカストロネベスを抜きにかかったが、ブロックに合いスリップ。そこをディクソンがオーバーテイクし、カストロネベス、ディクソン、パワーの順に。しかし、ファイナルラップでトップのカストロネベスに無線で黒旗が指示される。パワーへのブロックにすぐさまペナルティが下されたのだ。逆転で勝利が転がり込んできたディクソンがチェッカーを受け今季2勝目を挙げた。

 カストロネベスはピットレーンに入るも、ドライブスルーペナルティ未消化のためレース結果に20秒追加され10位に。ブロックにあったパワーは「彼がインを走っていたので、アウトから抜きにいったんだ。ちょっとだけ押されたところを、ディクソンに抜かれてしまった。黒旗はちょっと酷いペナルティだよね。最後のリスタートでリードを保つためには、よくあるレースのひとつだよ」と語る。第5戦以来の勝利となったディクソンも「ウィルのほうがいい走りをしていたし、彼を止めるにはブロックしかなかったけど……。一度もリードラップをせずに勝つのはちょっと奇妙だよね」とコメント。

 パワーは2位となりランキングトップをキープした。3位にはフランキッティ。ブリスコー、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・グリーン)が続き、6位にはカナダ出身のポール・トレイシー(KVレーシング)が入った。
 
 13番手スタートの佐藤琢磨(KVレーシング)は、8番手走行も最後のリスタートで落とし9位でレースを終えている。レース中盤まで琢磨と順位を争っていた武藤英紀は、終盤下位に沈み17位だった。

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