インディカー・シリーズに参戦するメジャーなドライバーたちは、今季カレンダーに復活したフェニックス・インターナショナル・レースウェイでのレースが、フェニックス用のレースパッケージによって失敗する恐れがあると考えている。

 先週末、フェニックスの1マイルオーバルで合同テストを行ったインディカー。フェニックスは11年ぶりにスケジュールに入り、第2戦にレースが行われる予定だ。合同テストでは、非公式ながら多くのドライバーがレコードを更新し、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がトップでテストを終えた。

 アンドレッティ・オートスポートのオーナーであるマイケル・アンドレッティは、オーバーテイクするにはよりダウンフォースが必要とテストで実証されたと思っている。

「現状のダウンフォースでレースを行えば、素晴らしいレースを見せることはできないだろう。レースのためにより多くのダウンフォースを強く求めている。我々がアドバンテージを得るためにプッシュしていると言う人たちもいるだろう。でも、違うんだ。シリーズとしてレースを台無しにする余裕はないよ」

 ダウンフォースレべルはすでにテストの時点で高く、トップグループは1周平均190mphで走行している。昨年のチャンピオンであるスコット・ディクソンは、よりダウンフォースを求めるのは、間違った動きだと語る。

「パッケージが良くないということから離れて、よいクルマにする能力を僕たちは必要としている。よりダウンフォースを得るという問題は、よいクルマを得るのを簡単にしてしまう。小さな“パックレース”になってしまうだろう」とディクソン。彼はテストで使用したパッケージを維持するべきだと考えている。

「ダウンフォースを得るために違うラインを走ったり、柔らかいタイヤを使うこともできる。しかし、それを行えばレースではかなり遅れてしまう。僕たちがまっすぐ正しい場所にいれば、かなりいいレースになるだろう。追い越すのが難しいと聞かれれば“イエス”だが、僕はそれが可能だと思っている」

 インディカーのレースが最後に行われた2005年は追い越しが難しかったが、現在のトラックは変更されているようだ。

「トラックは多く変わったよ。NASCARが行われて、滑らかになっている舗装もある。昔はターン2がとても楽しめるトラックだった。今は、真中を走行すれば簡単になってしまった。本当にいいクルマを手に入れていたら、昔はコーナー終わりからバックストレートで素晴らしい走りを披露できたけどね」とディクソン。

 一方、ウィル・パワーは「物理的にすべてクリアにしてレースを行うことができるとは思っていないよ。けど、見てみないとね。オープンホイールカーが持ついちばんのダウンフォースで、今までオーバルを走った中でいちばんのダウンフォース。それは非常識な数字だよ」とコメント。

 ファン・パブロ・モントーヤは、「自分ではパスするのが難しくなるだろうけど、トラフィックの中では、より速くなるので重要になると思っている。必要なときにトラフィックを捕まえたドライバーが優勝する男になるだろう」とトラフィックが追い越しに必要だと語っている。

本日のレースクイーン

桜りんさくらりん
2025年 / オートサロン
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    もっと見る
  • auto sport

    auto sport 2025年4月号 No.1606

    [検証]F1史上最大の番狂わせ
    ハミルトン×フェラーリ
    成功の確率

    詳細を見る