26日に決勝レースを迎えるIZODインディカー・シリーズ第5戦インディ500。19日には、バンプデーが行われ、33のグリッドが確定した。急遽参戦が決定したキャサリン・レッグ(シュミット・ピーターソン)が最後のグリッドを手にし、ミッチェル・ジョルダインJr.(レイホール・レターマン・ラニガン)が予選落ちとなった。佐藤琢磨(AJフォイト)は6列目から4度目のインディ500決勝レースを戦う。
第97回インディー500の予選が終了した。33のグリッドに対して34名のエントリーがあったが、予選2日目に34人目の予選アタックは行われなかった。メキシコ出身のジョルダインJr.は、アタックをするに十分なスピードをとうとう出せなかったからだ。
快晴の下で正午に始まった予選は、1時間以内に9人がアタックを終え、33のグリッドが埋まった。今日のトップは225.731mphを出したジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)で、彼は25番グリッドを手に入れた。このスピードは昨日、予選21番手となったサイモン・ペジナウ(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)を上回っている。
グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)も225mph台を記録し、今日の2番手で、26番手となった。スピードアップに悩んでいたルーキーのトリストン・ボティエ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)も予選落ちのほぼ心配ないスピード、224.873mphをマークして28番グリッドを確保した。
女性ドライバーたちも健闘し、デイル・コイン・レーシングのアナ・ベアトリスとピッパ・マンは、224mph台に予選スピードを載せて29、30番手となった。そして、今朝のプラクティスで走り出したばかりのキャサリン・レッグ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が最後のグリッド、33番につくことになった。
地元期待のルーキー、コナー・デイリー(AJフォイト)は224mphに届かず、223.582mphで31番手。96年ウィナーのバディ・ラジアー(ラジアー・パートナーズ・レーシング)も昨日から大きくスピードを伸ばせなかったが、223.442mphで32番手となった。
ターゲットとなるレッグのスピードは223.176mph。ジョルダインJr. はこれを上回ればインディ500出場権を得られる。しかし、プラクティス走行で彼の今日のベストは220mphに届いていなかった。1日で3mphを一気にゲインするのはかなり難しい仕事だったが、予選終了は夕方6時、時間はまだたっぷり残されていた。ジョルダインとすれば、6時直前にコースインし、33番目のグリッドにいるレッグを逆転すれば、彼女に再逆転のチャンスを与えずに済む。
ジョルダインJr.は走行を重ねたが、スピードは一向に上がらず、彼らは予選終了の少し前に決勝進出をあきらめることとなった。自分たちのアタックを行うのに必要な時間を残すギリギリまでスピードアップのための解決策を探し求めたが、それは見つからなかった。マシンの何かがおかしくなっていた。そうとしか考えられない苦悩ぶりだった。
「チーム3台の中でいちばん速かったジェイムズ(ジェイクス)のセッティングをコピーしたが、ターン4でスピンしかけた。次にグラハム(レイホール)のセッティングを試したが、同じく全然乗れたものじゃなかった」とジョルダインJr.は語った。
レイホールがジョルダインJr.のマシンを今日になって試したが、4周を走っただけで彼はピットに戻ってきた。「危なくて乗っていられない」と彼は204mphしか出せないで走行を切り上げている。
ジョルダインJr.がアタックをしなかったため、インディ500は2年続けてバンプアウトなしの予選となった。明日から木曜日まではインディカーの走行はなし。23日には決勝前の最後の走行となるカーブデーが行われ、26日現地12時から第97回インディアナポリス500マイルレースのスタートを迎える。日本ではCSスポーツチャンネルのGAORAで生中継される予定だ。