FIA GT1世界選手権の今季最終戦となる第10戦サンルイスは5日、予選と予選レースが行われ、2位に入ったミハエル・クルム/ルーカス・ルーア組23号車ニッサンGT-Rが今季のチャンピオンを決めた。ニッサンGT-Rにとっては嬉しい世界チャンピオンの称号となった。
午前に行われた予選では、ランキング首位で最終戦を迎えたクルム/ルーア組23号車GT-Rが幸先良くポールポジションゲット。2番手にはフランチェスコ・パストレッリ/イェルマー・ブールマン組11号車コルベットが続いた。ニッサンGT-R勢はJRMの2台、スモーパワーの2台ともに好調で、トップ7に4台すべてが食い込んだ。
迎えた予選レースでは、スタートで2番手から11号車コルベットをドライブするブールマンが23号車GT-Rのインを突きトップに浮上。クルムがドライブする23号車は11号車を追っていくが、タイトルがかかるクルムは無理をせず。
ピットストップでも11号車はブールマンからパストレッリに交代、23号車はクルムからルーアに交代したが、「今日の本当の目的を危うく忘れそうになったけど、タイトルを獲るために無理はしなかった」というルーアは着実にチェッカーまでGT-Rを運び、見事2011年のFIA GT1世界選手権のチャンピオンを獲得した。
「今日はトラックの地形もあって、簡単なレースにはならないことは分かっていたんだ。スタートではサイド・バイ・サイドになったけど、僕たちはチャンピオンを狙っていたからね。リスクは絶対に冒さないようにしたんだ」とチェッカー後にクルムは語る。
「ワールドチャンピオンへのプレッシャーはすごかった。今朝の予選ではルーカスも僕もナイーブになっていたけど、完璧な仕事ができたんだ。そしてポールを獲った。レースでも完全に集中していたから、今でも僕たちがワールドチャンピオンだと信じられないよ! 本当に幸せだ」とクルム。
ルーアもまた、「レースではずっとコルベットに抑えられていたけど、ずっとチャンピオンシップのことを考えていた。GT-Rは素晴らしく、プッシュしようと思えばできたけど、コルベットがミスをしない限り無理しなかったよ」とレースについて語る。
「昨晩はチャンピオンシップを考えてしまい、本当に眠ることができなかったんだ。今夜はグッスリ眠れそうだね! 日曜のチャンピオンシップレースでは、ランキングのことを考えずに良いレースをしたい。チームチャンピオンの可能性もあるからね。素晴らしい仕事をしてくれたJRMのためにハードに行くよ」