ミハエル・シューマッハーが、グランプリ・ドライバーズ・アソシエーションに再加入することがわかった。ただし役員を務めるなど中心的な役割を果たすつもりはないという。
シューマッハーは今季F1に復帰したが、GPDAへの加入に関しては前向きではなかった。GPDA会長は最近までペドロ・デ・ラ・ロサが務めており、デ・ラ・ロサとは不仲であったため加入を渋っているのではないかとの推測もなされていた。
2006年のモナコGP予選で、シューマッハーは故意にマシンをコース上にとめたと判断された事件があった。これはポールポジションを確保するためにフェルナンド・アロンソのアタックを邪魔するための行為であったと見られており、シューマッハーはペナルティを受けている。この際にデ・ラ・ロサはシューマッハーのこの行為を激しく非難した。
しかしデ・ラ・ロサは今季レースドライバーに復帰すると共にGPDA会長職から退き、会長は新たにメルセデスGPのリザーブドライバーであるニック・ハイドフェルドが務めることになった。理事には、これまでのマーク・ウエーバーとフェルナンド・アロンソに代わり、フェリペ・マッサとセバスチャン・ベッテルが就任している。
シューマッハーのスポークスパーソン、サビーネ・ケームは、これまでシューマッハーがGPDAに再加入しなかったのはデ・ラ・ロサとは関係ないと示唆すると共に、今回加入しても理事の役割を果たすことはないと述べている。
「ミハエルは常にGPDAの活動を支持してきました」とケーム。
「長年理事を務めましたが、引退後、その仕事は次の世代のドライバーたちに引き継がれ、うまくいっています。最初ミハエルは、この仕事に打ち込む気はなかったために加入を躊躇していました。しかしこの件について考え、主にフェリペ・マッサと話し合いを行った後に、最初の決断を考え直し、“サイレントメンバー”として加入することにしました」