1997年のF1ワールドチャンピオンで、1995年にインディ500で優勝を飾ったジャック・ビルヌーブが、今季のインディ500にシュミット・ピーターソン・モータースポーツから参戦することになった。
伝説のF1ドライバーであるジル・ビルヌーブの息子であり、F1でウイリアムズやBAR等で活躍したビルヌーブは、今年42歳。F1から退いた後はル・マン24時間に参戦したり、アメリカでNASCARに参戦したり、オーストラリアV8スーパーカーに出場したりとさまざまな活動を行い、F1のテレビ解説等も務める一方、今季は新たにラリークロスにも挑戦することが明らかにされていた。
そんな中、ビルヌーブとシュミット・ピーターソン・モータースポーツは26日に記者会見を開き、ビルヌーブが今季のインディ500に参戦すると発表した。ビルヌーブのシングルシーターへの復帰は、BMWザウバーから参戦した2006年F1ドイツGP以来となる。また、インディ500への復帰は優勝した95年以来だ。
ひさびさのインディ復帰となるビルヌーブは、その理由について「いくつか理由はあるよ」と語った。
「まず、この話は(シュミット・ピーターソンの共同オーナー)サム・シュミットからあったんだ。最初に話があったのは2〜3週間前だから、すごく最近なんだ。そこから話は一気に進んだね。昨年インディカーを見て、新車になってからすごくエキサイティングだと感じたんだ。そして、そこに嫉妬を感じたし、レースをしていない自分に怒りが湧いたんだ」とビルヌーブ。
「僕は95年以来インディカーから離れて、F1の世界にいた。そこからNASCARに出たり、オーストラリアに行ったりと違う場所にいた。でも、インディに戻ろうとは思わなかったんだ。しばらくインディカーは"暗黒の時代"が続いていたからね」
「でも、今はかつての栄光の時代がまた戻ってきていると思う。レースはエキサイティングになり、ドライバーも毎年すばらしいメンバーになっている。今まで幸運にも世界的なレベルのレースを戦ってきたけど、今のインディカーほど僕を興奮させることはないよ」