2016年のダカールラリーは3日、アルゼンチンのロサリオ〜ビジャ・カルロス・パス間662km(SS距離258km)のデイ1が行われる予定だったが、豪雨によりステージの一部に洪水などが発生したため走行がキャンセルされた。

 1979年にパリ・ダカールラリーとして始まったこのラリーは、モーリタニアの政情不安から2008年大会は中止。2009年からは南アメリカに舞台を移し、アルゼンチン、ボリビア、チリという3カ国をまたぐラリーとして定着し始めている。

 しかし、2016年大会は南米開催となって初めてチリがルートに含まれず、アルゼンチンとボリビアの2カ国での開催。そのため、チリのアタカマ砂漠での競技はなくなったものの、アルゼンチンの山岳部、ボリビアのウユニなど標高3000メートル以上の高地は競技に組み込まれており、例年通り“世界一過酷なラリー”となっている。

 現地2日には、アルゼンチンのブエノスアイレスでセレモニアルスタートが行われた後、デイ1の出走順を決めるステージ0が実施されたが、4輪部門の競技中に複数の観客を巻き込む事故が発生。これを受けて、ステージ0の走行が途中でキャンセルされていた。

 本格的な競技がスタートする3日については天候が荒れるとの予報がなされていたが、その予想を上回る豪雨がステージを直撃。大会主催者は数度に渡りスタート時刻をディレイさせ、2時間以上もの間、状況の回復を待ったものの、最終的にデイ1の競技を中止すると発表した。これにより、デイ2のスタート地点であるビジャ・カルロス・パスまではタイム計測の行われない“リンクセクション”として扱われることになる。

 デイ1中止の決定について、大会主催者は「ステージが行われるエリアの雨は止んだものの、競技を行える状況ではなかった」との声明を発表している。

「競技中は参加者の安全を確保するため、コース全域でヘリコプターが飛べる状況でなければならない。しかし、この悪天候によりそれが叶う状態ではなくなってしまった。また、ステージに含まれる河川も水流が激しくなっていた」

「これにより、ビジャ・カルロス・パスまでの道のりはリンクセクションとして扱う。2輪部門とクアッド部門の参加者はトラックで移動することになる。4輪部門とトラック部門は自走で移動することになるが、コース上には走行を支援する車両を配備する」

 現地4日のデイ2はビジャ・カルロス・パス〜テルマス・デ・リオ・ホンド間の走行が予定されている。また、ダカールラリー2016のデイ1ハイライトはJ SPORTS 3で22時〜22時30分に放送される。

■ダカールラリー2016 デイ1ハイライト

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