伝統のデイトナ24時間耐久レースが、現地時間1月28日〜31日の日程で開催される。今年は4クラス合わせて54台が参加し、特にGTカテゴリーでは注目の車両が多数顔を揃えている。
今年もウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC/昨年までのUSCCから改称)の開幕戦として開催されるデイトナ24時間。デイトナ・インターナショナル・スピードウェイを舞台に争われる伝統のレースは、今年で54回目を迎える。
年初の一大レースともいえるこのデイトナ24時間。LMP2車両とデイトナプロトタイプ(DP)が戦う最高峰のPクラスには、13台がエントリーした。昨年もデイトナを制しているDP勢は、コルベットDPが4台、ライリー・フォードDPが3台参戦する。
一方のLMP2勢では、マイケル・シャンク・レーシング、そしてエクストリーム・スピード・モータースポーツがリジェJS P2を1台ずつ投入するほか、昨年はWEC(世界耐久選手権)やELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)を戦っていたロシアのSMPレーシングが、オリジナルLMP2車両のBR01を投入する。
また、昨年まではローラシャシーにSKYCATIV-Dレーシングエンジンを搭載していたマツダは、今季からエンジンを直列4気筒のガソリン直噴ターボ『MZ-2.0T』へと変更。1月上旬にデイトナで行われた3日間のテストでも上位タイムをマークしており、新たなパッケージとなったマツダの2台がどのようなパフォーマンスを見せるのかにも注目したいところだ。そして、ここにデルタウイングDWC13を加えた13台が、総合優勝をかけて争うこととなる。また、ワンメイクプロトタイプの『オレカFLM09』で争われるPCクラスには8台がエントリーした。
GTE規定のマシンが参戦するGTLMクラスは、11台が揃う。今年からWSCC、そしてWEC(世界耐久選手権)でデビューを果たすフォードGT GTEにとっても初の実戦となり、フォード・チップ・ガナッシ・レーシングが2台を投入する。
さらに、BMWチームRLLからはBMW M6 GTLMが2台投入されるほか、リシ・コンペティツォーネ/スクーデリア・コルサ/SMPレーシングからもフェラーリの新型488 GTEが投入されるとあって、新型車両たちがどのようなバトルを繰り広げることになるのか、今から楽しみなところ。加えて、コルベット・レーシングはコルベットC7.Rを2台、そしてポルシェ・ノースアメリカはポルシェ911 RSRの2台で参戦することになる。
4クラス中最多となる22台がエントリーするのがGTDクラス。旧グランダム規定の車両やFIA-GT3車両、カップカーが参戦するこのクラスにも、新型車両が登場する。新型アウディR8 LMSをはじめ、ポルシェ911 GT3Rが登場するほか、BMW M6 GT3も2台が参戦。また、昨年から様々なシリーズで活躍しているランボルギーニ・ウラカンGT3も登場するほか、昨年このクラスで速さを見せたダッジ・バイパーSRTのほか、アストンマーチン・バンテージGT3なども参戦する。
もちろんマシンだけでなく、ドライバー陣も各クラス豪華なメンバーが名を連ねる。Pクラスではチップ・ガナッシの01号車フォードDPにアレックス・ブルツが乗車。チームメイトには、WECのLMP1クラスでライバル同士でもあったブレンドン・ハートレー、そして今年からWECでフォードGTをドライブするアンディ・プリオールも起用されている。
同じくチップ・ガナッシの02号車フォードDPにはスコット・ディクソン/トニー・カナーンの名前が並ぶほか、Visitflorida.comレーシングの90号車コルベットDPにはライアン・ハンター-レイも乗りこむなど、インディカードライバーも複数参戦する。
また、27日時点でシリーズ公式サイトに掲載されているエントリーリストに名前は記されていないものの、ウェイン・テイラー・レーシングの10号車コルベットDPにも、元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロが乗りこむことになる。
GTLMクラスでは、コルベットの3号車にマイク・ロッケンフェラー、4号車にマルセル・ファスラーのアウディワークスドライバーが名を連ねるほか、BMWチームRLLの25号車BMW M6はアウグスト・ファーフス/ブルーノ・シュペングラーのBMWワークスドライバーがドライブ。ポルシェの912号車には昨年のル・マンウイナーでもあるアール・バンバー、そして日本でもおなじみのフレデリック・マコウィッキも起用されている。
そしてGTDクラスでは、TRG-AMRの007号車アストンマーチンのドライバーとして、F1ドライバーのセルジオ・ペレスが、兄のアントニオ・ペレスとともに名を連ねている。
マシン、ドライバーとも見どころ盛りだくさんのデイトナ24時間。各クラスの予選は現地時間28日(日本時間29日)に、そして決勝レースは現地時間30日〜31日(日本時間31日〜2月1日)に開催される。