F1やDTMで活躍したドイツの名門レーシングチーム、ザクスピードが会社更生法の適応手続きを取っていることがこのほど明らかになった。
レーシングドライバーのエリッヒ・ザコウスキーによって1968年にニュルブルク近郊に設立され、ニュルブルクリンク脇にガレージを構えてきたザクスピード。ツーリングカーや耐久レースで数々の優勝を飾り、長年にわたってドイツのレーシング界の中心的地位を確立していた。
85年にはF1へ参入。89年にはヤマハエンジンを獲得し、ベルント・シュナイダーとF1フル参戦となった鈴木亜久里がドライブしたことで日本でもおなじみとなったが、この年限りでF1から撤退。90年代からはエリッヒの息子でレーシングドライバーでもあるペーター・ザコウスキーがチーム運営を引継ぎ再びツーリングカーへ回帰。メルセデスやオペルでDTMに、またポルシェ911 GT1でFIA GT選手権に参戦するなどした。また地元のニュルブルクリンク24時間では、ダッジ・バイパーGTS-Rで99年、01年、02年と3回の総合優勝を飾っている。
今季はダッジ・バイパーでFIA GT3選手権、VLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)に、またイタリアのツーリングカーレースであるスーパースターシリーズの他、スーパーリーグ・フォーミュラに参戦していた。
今回の会社更生法の適応手続きを取るまでにも何度となく苦難の時がチームを襲い、「ザクスピード・ニュルブルクリンク・レーシングスクール」をニュルブルクリンクへ売却をするも負債額を減らすことはできず。その後も試行錯誤をしながらレース活動を継続していた。現時点での来季への活動については全くの白紙状態とのことだ。