2013年のF1タイヤによってバトルが起きにくくなっているとの批判もあるなか、ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは、バーレーンGPが終了するまではタイヤの再評価は行わないと語った。
ピレリはF1レースをよりエキサイティングにすることを目指し、長持ちさせるのが難しいタイヤを提供している。
今年のタイヤは昨年よりソフトになっており、長く持たせるためにはプッシュすることができないとのドライバーたちの声もある。
マレーシアGPでトップ4に入ったレッドブル・レーシングとメルセデスは、レース終盤チームオーダーを出してドライバーたちにポジションを守らせようとした理由のひとつとして、タイヤへの懸念を挙げた。
そのため、デグラデーションが高いタイヤによって、レースが活発化するのではなくむしろバトルが奪われているとの意見も出てきている。
この問題に関してヘンベリーは、レッドブルらの意見は状況を正しく表してはいないものの、マレーシア終盤のように毎回バトルが控えられるようであれば、タイヤの見直しをする必要があると語った。
「我々は満足すべき状態だと思っている」とヘンベリー。
「上位2チームはドライバーに関して問題を抱え、それによって、本来なら面白くなるはずだったレース終盤が損なわれたといえるかもしれない」
「ホイール・トゥ・ホイールのバトルに関しては、4戦を終えた後、再調査する必要があるだろう。だが今はまだ早い」
ヘンベリーは、チームの大部分はタイヤに満足しており、レッドブルの批判は例外的であると主張した。
「全チームが同じことを言うなら、話は変わってくる」とヘンベリー。
「そうであれば対策をとり、何かを変更し、違ったことをやる必要がある」
「我々はこれまでの状況も現在の状況も把握している。ひとつのチームのために何か行動を起こしたりすれば、全チームが大騒ぎになる」