2013年スペイングランプリフリー走行
P Zeroホワイト・ミディアム、昨年のP Zeroイエロー・ソフトよりも速いタイムに
2013年5月10日、バルセロナ
スペイングランプリの金曜フリー走行1回目(FP1)はウェットウェザーで開始されたため、各チームは、FP1の終盤とドライになった2回目(FP2)での走行に集中することとなりました。FP2の終盤に、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、ピレリのP Zeroホワイト・ミディアムタイヤで1分22秒808のセッション最速タイムを記録しました。バルセロナには、P Zeroホワイト・ミディアムとPZeroオレンジ・ハードが選択されています。ベッテルのタイムは、ソフトタイヤで記録された昨年のFP2最速タイム(1分23秒399)より非常に速いものとなりました。
作動温度領域が広くなった新型P Zeroオレンジ・ハードタイヤが、このグランプリ週末に導入されました。また、各チームには、レギュレーションで認められた金曜日限定となるプロトタイプのハードタイヤが、マシンあたり1セット追加供給されました。
FP1では、Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤでの走行が大半を占めました。セッションの終盤15分間にプロトタイプのハードタイヤが使用され、フェラーリのフェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサがセッションのワンツーとなるタイムを記録しました。FP2でも、プロトタイプのハードとP Zeroオレンジ・ハードがともに使用されました。セッション開始から30分後、トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュが最初にミディアムタイヤへ交換しました。各チームは、最適なタイヤ戦略を見出すために、レースシミュレーションに集中していました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「多くのチームが鍵となるアップグレードを導入するため、ヨーロッパラウンドの開幕戦は常に重要なものとなります。ピレリにとっても例外ではなく、今回、スペインには最新型ハードタイヤとチームあたり2セットのプロトタイプのコンパウンドを持ち込みました。午前中の雨にも関わらず、我々が目指していたように、チームごとの開発プログラムに沿った数多くの走行が両セッションを通じて見られました。雨のため、分析に十分なドライのデータが得られませんでしたが、作動温度領域が広くなった新型ハードタイヤについてのドライバーからの最初のフィードバックは、大変ポジティブでした。路面はさらに改善するでしょう。ここまでのところ、両コンパウンド間の性能差はラップあたり1秒弱で、バルセロナのようなアグレッシブなトラックで予想される高い摩耗率が見られます。しかし、明日以降、摩耗率は多少低下し、デグラデーションにも影響をおよぼすと思います。明日の最終フリー走行と予選後に、より正確な予測ができるでしょう。FP2の終盤、ポール・ディ・レスタのフォース・インディアマシン上のミディアムタイヤで問題が発生しました。我々は、原因を徹底的に調査し、全ての事実が解明された後、タイヤへ求められるさらなる変更がこの種の問題を防ぐ手助けとなるのかどうか、見極めていきたいと思います」
本日のラップタイム上位:
FP1
1 アロンソ 1分25秒252 ハード新品
2 マッサ 1分25秒455 ハード新品
3 ベルニュ 1分25秒667 ハード新品
FP2
1 ベッテル 1分22秒808 ミディアム新品
2 アロンソ 1分22秒825 ミディアム新品
3 ウェバー 1分22秒891 ミディアム新品
本日の統計:
ミディアム
走行距離 *1,596
使用セット数 **28
最多ラップ **26
ハード
走行距離 *2,234
使用セット数 **48
最多ラップ **25
インターミディエイト
走行距離 *1,149
使用セット数 **22
最多ラップ **18
ウェット
走行距離 *27
使用セット数 **5
最多ラップ **2
*本日のFP1とFP2での全ドライバーによる総走行距離(km)
**コンパウンド毎の全ドライバー統計
荷重:
減速時の最大Gフォース(縦方向の荷重) ターン1で-4.66G
コーナリング時の最大Gフォース(横方向の荷重) ターン9で4.43G
今日の豆知識:
レッドブルのセバスチャン・ベッテルは、今週末3位以内に入れば、Formula Oneでの通算50回目の表彰台獲得となります。(ベッテルは、今シーズンこれまでのグランプリで、レース中のどこかのポイントではトップを走っています)予選が極めて重要になります。ここで優勝したドライバー中、最も下位のグリッドは3番グリッドでした。(ミハエル・シューマッハが1996年に達成)