この数週間、さまざまな憶測を呼んだ元ホンダF1チームの将来がようやく発表された。ブラウンGPフォーミュラワン・チームとして、今季F1への参戦が確定した。

 本田技研工業は、6日、リリースを発表、同社のF1チームをチームプリンシパルを務めていたロス・ブラウンに売却したことを発表した。株式は100%ブラウンに売却され、チームはブラウンGPフォーミュラワン・チームという名称で新たなスタートを切る。

 大島裕志常務執行役員広報・モータースポーツ担当は以下のようにコメントしている。
「昨年12月5日にF1レース活動からの撤退を発表して以降、新たなチームとして存続できるように、様々な検討・協議を重ねてきた。結果としてこれまで一緒に戦ってきたロス・ブラウン氏に売却することができて、非常に嬉しく思っているとともに、彼の英断に大変感謝している。今後はブラウン氏の率いる新チームの活躍を期待している」

 ブラウンGPも正式にリリースを発表、ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロを起用し、エンジンに関してもウワサされてきたようにメルセデス・ベンツ・ハイ・パフォーマンス・エンジンズとテクニカルパートナーシップを締結、2.4リッターメルセデス・ベンツFO108Wの提供を受けることを明らかにした。

 チーム代表のブラウンは、次のようにコメントした。
「まず申し上げなければならないのは、これまで長い間ともに戦ってきた本田技研工業との協力関係を続けられないのは非常に残念だということだ。現在にいたるプロセスを通じて一貫してわれわれが受けてきたすばらしい協力とサポートに対し、ホンダにお礼を申し上げたい。とりわけ契約締結に密接に関わってくださったホンダ経営陣の方々と、これらの方々が私自身とわれわれのチームに対して示してくださった信頼の念に対し、心からお礼を申し上げたい」
「またこの機会を借りて、ブラックリーのわれわれのスタッフの日頃の功績に対し感謝を表明したいと思う。ファクトリーで私が目にするスタッフのモチベーションの高さと熱意は、最高の称賛に値するものだ」

「ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロが2009年シーズンのわれわれのレースドライバーとなることを、とても喜ばしく思っている。3月29日のメルボルンでの今シーズンの開幕戦に向けて、可能な限りの最短期間ですばやく準備を整える上で、このふたりのドライバーはかけがえのない豊富な経験と知識をチームにもたらしてくれる。これで彼らはともにチームに所属して4年目ということになり、ブラックリーのわれわれのチーム、システム、エンジニアと重ねてきた彼らの経験は、きわめて貴重なプラス要因としてはたらくことになるだろう」

「そのご協力なしには今日の発表が実現できなかったかもしれない皆さまのお名前を、すべて挙げることは難しいかもしれないが、とりわけメルセデス・ベンツ、FIA(Federation Internationale de L’Automobile)、FOM(Formula One Management)、FOTA(Formula One Teams Association)、BERR(the UK’s Department for Business, Enterprise and Regulatory Reform)、ブリヂストン、チームのパートナー、そして世界中のたくさんのファンの方々からいただいてきた多大なるご支援に対して、心からお礼を申し上げたい。この先の旅は、チャレンジングな試練だがエキサイティングなものになるだろう。チームとその野心あふれる目標に対して、今後とも引き続き皆さまの熱意あるご声援をいただけるだろうと、心強く思っている」

 ブラウンGPは、3月9~12日にバルセロナ、15~17日にヘレスでテストに参加、オーストラリアGPでの開幕戦への準備を行うことを明らかにしている。シェイクダウンは6日にシルバーストンで行われるものと予想されている。

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