21日、富士スピードウェイで、スーパーGT参戦用と思われるマクラーレンMP4-12C GT3が走行した。走らせたのは2012年までスーパーGT300クラスで紫電MC/RT-16をメンテナンスしていたムーンクラフトで、Cars Tokai Dream28に所属していた高橋一穂と加藤寛規がドライブしている。
21日、「マクラーレンが富士で走るらしい」という情報をもとに富士スピードウェイを訪れていたオートスポーツweb編集部の前に、純白の美しいマシンが姿を現した。2011年にGT3カスタマー向けに発売され、ヨーロッパで多くのマシンがデリバリーされたマクラーレンMP4-12C GT3だ。
ピットでメンテナンスを行っていたのは、2012年までスーパーGT300クラスに紫電で参戦、昨年からはエヴァンゲリオンカラーで人気・実力ともにトップチームとして活躍していたムーンクラフトだ。午後になってピットに運び込まれたマシンには、フロントウインドウに『McLaren』の文字がある他、何カ所かのステッカー以外はまだホワイトのまま。
さっそくチームに取材を申し込んだものの、「ムーンクラフトで整備を行い、システムチェックのために走行した」という以外、細かいことは「まだノーコメントで……」とのこと。しかし、スポーツ走行枠で走り始めたマクラーレンは、最初に高橋一穂がステアリングを握りイン〜アウトを行うと、連続走行を開始。加藤寛規に交代し、少しずつペースを上げると10周ほど快調なペースで周回を重ねた。
走行したマクラーレンの細部を見ると、先日スペインのナヴァーラで走行したセバスチャン・ローブ・レーシングのMP4-12C GT3同様、ボンネットにNACAダクトが追加されていたり、リヤウイングが3D形状となっているなど、2013年仕様と推測される。
ちなみに、フロントフェンダーを見ると『EVA RT PROTO 00』の文字、そしてリヤウイングにも『00』のステッカーが貼られていた。このコードネームは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』で綾波レイが乗り込む零号機。このマクラーレンが2013年に向け、どんなカラーリングに彩られるのかも気になるところだ。