今月から「F1速報プレミアム会員」限定で、英国『F1 Racing』から厳選した記事を、お送りします。第1回は2015年にF1デビューを果たした、10代の大型新人マックス・フェルスタッペンが名物企画「YOU ASK THE QUESTIONS」で、読者から寄せられた質問に答えます。運転免許証を手にしたときの感慨やチームオーダーに従うことへの疑問など──。なお、父たっての希望により、取材はヨス・フェルスタッペン立会いのもとで行われた。

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 かしこまった席でのティーンエージャーは、立ち居振る舞いにぎこちなさが目につくのが普通である。若干17歳でF1ドライバーとなったマックス・フェルスタッペンも、その点は例外ではない。痩身長躯、まだ表情にはあどけなさが残るものの、内に秘めた自信は隠しようもなく、生来の負けん気の強さを窺わせる。

 2015年のブラジルGP、インテルラゴスのパドックで取材に応じる彼が満足そうに見えたのには理由があった。『F1 Racing』恒例の読者投票で3賞同時受賞の知らせを聞いたのだ。ルーキー・オブ・ザ・イヤーは当然として、オーバーテイク・オブ・ザ・イヤー(ベルギーGPでフィリペ・ナッセを抜いた場面)、ドライブ・オブ・ザ・イヤー(雨のアメリカGPで4位フィニッシュ)を加えてのハットトリック達成だから、文句なしの快挙と言っていい。

 若さはもちろんのこと、F1デビューイヤーで彼が披露したスピードや勝負強さ、そしてF1に傾ける情熱はファンにとってかなり衝撃的だったはず。しかし、大向こうを唸らせた活躍を、本人は思いのほか冷静に受け止めているようだ。そうした背景に元F1ドライバーの父、ヨス・フェルスタッペンの薫陶があったことは疑いを容れない。ヨスが息子に託す思いは強烈で、このインタビューにも同席を申し出た……父親として、やや過剰なまでの熱意が見てとれる。読者から寄せられた質問カードを繰るマックスの隣に席を占め、肩を接するほど上体を傾けているのは、受け答えまで指図しようとの魂胆なのだろうか……。ともあれ、さっそく質問を始めよう。

Q:デビューシーズンで一番、印象的だったことは何ですか。

真っ先に思い浮かぶのはオースティン(アメリカGP)だね。素晴らしいレースだった。存分に楽しんで、しかも4位フィニッシュ。読者投票で年間最優秀ドライブに選ばれたくらだから、特に印象に残るのも当然だね。投票してくれたみんなにもお礼を言いたい。

Q:父親とコース上で対決してみたいと思いますか。同じマシンで、体格や体重の違いは何らかの形で調整するこにして。その場合、どのサーキットがいいですか。そして、どちらが勝つと思いますか。

そりゃあ、父とレースしてみたいという気持ちはあるよ。きっと素晴らしい体験になるだろう。やるならスパだね。どちらが勝つかはわからない。父は、いまでも結構速いと思うから。

Q:(編集部から)これまで、お父さんとレースで競ったことはあるのかな?

いいや、本当のレースらしいものはない。そういう機会はなかったし。でも、ビデオゲームでは何度か対戦しているよ、父に勝ち目はないけどね。まあ、これは世代の問題だな。

Q:素晴らしいデビューシーズンでした。自分で驚いていますか。

ちょっとは驚いたかな。でも自分を信じることが何より大切だし、クルマの出来具合に大きく左右されるから、そんなでもなかったよ。幸い素晴らしいクルマを用意してもらって、常にポイント争いに絡むことができた。それが、すごく励みになったね。後方でウロウロしているのとポイントを争っているのとでは、注目度もまるで違う。こっちはルーキーだから、なおさらさ。

Q:トップチームからお呼びがかかるまで、あとどれくらい必要でしょう? いずれワールドチャンピオンになる素質があると見込んでの質問です。

答えにくい質問だね。いまはトロロッソでベストを尽くすことしか考えていない。2~3年後くらいにオファーがあれば、僕としては願ったりだ。何年とは言えないけど、あまり長く待たされるのはイヤだな。

他にも様々な質問にフェルスタッペンが回答しています。気になる疑問への回答はF1速報WEBへアクセス

自分にとって一番こわい存在は誰?
フェラーリに移籍するチャンスは、ありそう?
シンガポールGPで、あなたはチームオーダーに反対の立場を鮮明にした?
チームメイトと自分を比較して、どこが優れていて、どこが劣っている?
速さの秘密は?
やっと普通免許が取れたそうですね?

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