MZRacing

2016/01/28
ROLEXデイトナ24時間レースまであと3日

 1月26日(火)、フロリダ州デイトナスピードウェイはにわかに活気を帯びてきました。週末に開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(USCC)開幕戦デイトナ24時間レースの準備のため、各地からレーシングチームが続々とこのレーストラックに集まって来たからです。マツダUSAのオフィシャルチームであるマツダ・モータースポーツも、2台のマツダ・プロトタイプをガレージに運び込み、車検の準備などを始めました。

 2週間前の公式テストデーでは、新しいパワーユニットである4気筒2リットル・ガソリン直噴ターボの「マツダMZ-2.0T」エンジンを搭載したマツダ・プロトタイプが初めて公衆の面前に姿を表しましたが、トップ3タイムを記録するなど上々の滑り出しを見せています。この570馬力を発生する新エンジンを得たことにより、予選で好ポジションを得られれば、ポディウムフィニッシュも夢ではありません。

 55号車を駆るドライバーとして、トリスタン・ヌネス、ジョナサン・ボマリート、そして2015年インディライツチャンピオンのスペンサー・ピゴットがエントリーし、70号車にはトム・ロング、ジョエル・ミラー、そしてベテラン英国人のベン・デブリンが登録されています。

 レースウィークに先立ち、朗報が届きました。マツダ・モータースポーツのレギュラードライバーで、新型グローバルMX-5カップカーの開発を担当したトム・ロングに長男の「カムデン・ジェームス・ロング」くんが誕生した、というものです。カラ・ロングとトムの間に生まれたカムデンくんは、パパに心配かけないようにレーススタートのちょうど1週間前、1月23日の正午直前にこの世に生を受けました。

 デイトナ24時間レースは、長時間にわたるチーム同士の駆け引きも見ものです。マツダチームでは、チーム代表のシルベイン・トレンブレイを筆頭に、他チームの動向をウォッチしペース管理やタイヤ交換・燃料補給のタイミングを図るための情報を集める「スポッター」にも強力なスタッフを置いています。

 55号車には、NASCARで活躍したリック・カーレリとシルベインの長男ダニエル・トレンブレイが交代で当たり、70号車にはやはりNASCARで好成績を残しているベテランのティム・フェデワと、コンチネンタルタイヤ・スポーツカーチャレンジでMX-5を駆るドライバーのアンドリュー・カーボネルがスポッティングを担当します。なお、スポッター達は、新しくなったデイトナスタジアム(グランドスタンド)の中央に位置するスホッティングスタンドからレースをウォッチすることになります。

 マツダUSAは、かねてから高校生を対象とした理系の特別授業「STEM」をUSCCレースの直前に行っています。2014年にスタートしたこのプログラムへの参加者の総数は、今週行われるフロリダ州内2校を終えると、20,000名を超えることになります。科学・技術・エンジニアリング・数学の頭文字を並べたSTEM授業は、高校生にこれら理系科目への興味を喚起し、キャリア検討の参考に供することを目的にしています。マツダ・モータースポーツのドライバーであり、チームではレース・エンジニアをも務める29歳のジョエル・ミラーがこのSTEM授業のインストラクターを担当しています。

 スケジュールでは、27日水曜日にコース上で出場全車の集合写真撮影が予定されていましたが、27日は朝からあいにくの雨。恒例のこのフォトセッションは中止となってしまいました。このほか、この日は車検やチームマネージャーミーティングなどが行われ、28日からプラクティスセッションが始まります。この不安定な天候は、明日28日木曜日まで続くようですが、金曜日からの予報には晴れマークが付いています。

 公式予選は木曜日午後に予定されており、決勝のスターティンググリッドがここで決まります。明日は雨の予報ですが、その程度によって各チームともテストデーでセットした仕様でタイムアタックできるか、そうでないかの成否が分かれます。そして、サポートレースの決勝が行われる金曜日を挟み、24時間レースのスタートは土曜日の午後2時40分(日本時間 31日午前4時40分)となっています。

http://mzracing.jp/americanracing/4781

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