4日、レクサスはジュネーブモーターショーでGT3レーシングコンセプトモデルの『レクサスRC F GT3コンセプト』を公開した。すでに画像がお披露目されているこの車両だが、レクサス・ヨーロッパ代表のアラン・ウィッテンホーベンは、この車両が2015年の開幕までに世界のモータースポーツシーンに姿をみせると語った。
レクサスRC Fは、昨年の東京モーターショーで登場した高性能2ドアクーペ、RCをベースに出力性能などを向上させ、ハイパフォーマンスモデルのみに与えられる『F』の名が冠されたモデル。今回のジュネーブショーでは、ヨーロッパプレミアとなっていた。
このヨーロッパでのRC F公開に合わせレクサスブースに展示されたのが、ヨーロッパを中心にさまざまなレースで使用されているGT3規格のレーシングカー、『RC F GT3コンセプト』。市販のRC Fをベースに大柄なフェンダー、サイドステップ、リヤウイング等を備えている。
RC F GT3コンセプトについては、「GT3シリーズに参戦するレーシングチームに、レクサスが車両を供給する意図があると示すもの」と説明されていたが、4日にジュネーブショーで行われたプレスカンファレンスの場で、レクサス・ヨーロッパ代表のウィッテンホーベンは、さらに踏み込んだ説明を行った。
「これは、レクサスのモータースポーツ活動において重要なステップを記す車両だ。我々がグローバルなステージでモータースポーツに参加することを意味する」とウィッテンホーベン。
「これらの車両をレーシングチームに対し、2015年のシーズン開幕前までに供給する準備ができている。世界中のさまざまなサーキットでRC F GT3を見ることができるだろう。例えば、ニュルブルクリンク24時間や日本のスーパーGTという舞台でね」
ニュルブルクリンク24時間耐久レースでは、GAZOO Racingの手により例年レクサスLFAが投入されてきたが、LFAが参戦していたのは総合優勝を争うカテゴリーではなかった。もしLFAに代わってRC F GT3が投入された場合、総合優勝を狙うGT3カーと争う存在となるはずだ。また、スーパーGTでも多くのチームにとってマシン選択の有力な候補となるだろう。
ウィッテンホーベンはこのRC F GT3が年内にテストを開始すると言う。また、市販バージョンのV8エンジンから90馬力がアップされ、540馬力を発生。また、車重は1,250kgになると語っている。RC Fは今季からスーパーGT500クラスに投入されるマシンのベース車両にもなっており、今後レクサスのスポーツイメージを牽引する存在になっていきそうだ。