4月15日にイタリア・モンツァで行われたGT3カーによる耐久レース、ブランパン耐久シリーズの開幕戦にフェラーリ458 GT3で出場した二輪MotoGPのスター、バレンティーノ・ロッシ。初のGT3カーでのレースを18位で終えた後、今後も四輪レースに出場したい意志を示している。
二輪ロードレース/MotoGPでは9度のワールドチャンピオンを獲得、当代随一のライダーとして確固たる地位を誇っているロッシは、四輪ではこれまでフェラーリF1のテストドライブやWRC世界ラリー選手権への参戦経験がある。
そんなロッシは、15日に行われたブランパン耐久シリーズ開幕戦モンツァにケッセル・レーシングが走らせるフェラーリ458で参戦。レースは大雨に見舞われたにも関わらず、地元イタリアが誇る世界的英雄の姿を一目見ようと、多くのファンと報道陣がモンツァに詰め掛けた。
その知名度から、ロッシの周辺は固いガードに覆われていたものの、56台中18位でレースを終えた後、ピット内で行われた記者会見では、今後の四輪レースへの出場に関する質問に対し、ロッシは前向きな姿勢を示した。
「ブランパン耐久シリーズでのGTデビュー戦は、トラブルもあったけど非常に楽しく、満足だったよ」とロッシ。
「このレースが最初で最後のレースではなく、今後もGTレースでの参戦を強く望んでいるよ。スパ-フランコルシャンとニュルブルクリンクのノルドシュライフェは走ったことがないから、すごく憧れている」と言う。今季、GTカーによる耐久レースとしてスパではスパ24時間レースが開催されるが、同じ週末にMotoGPが開催されるため、「諦めざるを得なかった」とロッシ。
GTカーが出場できる耐久レースでは、最高峰としてル・マン24時間もあるが、「いつかはル・マン24時間参戦も目標にしているけれど、中途半端な準備や心構えで参戦するつもりはないよ。MotoGPを引退した後にゆっくり考えたいね」とロッシはル・マン参戦は二輪引退後になるだろうと示唆した。
ロッシによれば、今季中にもう一度GTレースへ出場する可能性があるという。ただし、フェラーリとの親密な関係から、フェラーリ458以外のマシンをドライブする可能性はないという。