マクラーレンのグループCEOロン・デニスは、長年のパートナー、タグ・ホイヤーの離脱に関し、CEOジャン-クロード・ビバーと今後の方向性において意見が合わなかったと説明した。しかしタグ・ホイヤーとの契約を失ったことは大きな経済的打撃にはならないと述べている。
マクラーレンと高級時計メーカー、タグ・ホイヤーとは30年にわたり提携していたものの、タグ・ホイヤーはチームと袂を分かち、レッドブルと契約、同チームのパートナーを務めるほか、ルノーエンジンのネーミングライツを取得したことがすでに発表されている。
デニスは、レッドブルとタグ・ホイヤーの契約が正式に発表される直前に、次のように発言していた。
「タグ・ホイヤーとは長年にわたって提携してきた。初期には同社の販売とマーケティングを私が取り仕切り、株式も所有していた。しかしその後、何度もオーナーシップが変わった」
「歴史の糸がどんどん張りつめていき、現チーフエグゼクティブと私はいくつかの問題に関して意見が対立した」
「スポンサーシップに関する彼のラジカルなアプローチに私は共感できず、我々のブランドには不適切であると考えた」
「モンテカルロでポジティブに思えない瞬間があり、そこで糸が絡まった」
マクラーレンは9月にLVMHグループのシャンドンとの契約を発表しており、デニスはこの新契約の方が「タグ・ホイヤーと組むことによって得られる財政状況よりも何倍も価値がある」と述べ、タグ・ホイヤーを失った打撃はないと示唆している。
チームは2013年末でタイトルスポンサー、ボーダフォンを失い、その後、ヒューゴ・ボスとの33年にわたる関係も終了、サンタンデールはすでに関与を大幅に縮小、ジョニー・ウォーカーも今年いっぱいで離脱するものと考えられている。しかしデニスはマクラーレン・テクノロジー・グループは財政的に健全な状態であると強調した。
「チーフエグゼクティブとして収入の流れを概観し、会社の方向性について予測していく責任が私にはある」とデニス。
「F1の環境、このスポーツのスポンサーシップの状況が変わりつつあるということはアインシュタインでなくとも分かることだ」
「最悪なのは一番いいカードを投げ捨ててしまい、その結果、物事が手に負えない状況に陥っていくことだ」
「今行っている話し合いに関しては非常に前向きに感じている。だが来シーズンをどのような形でスタートするのかが明らかになるのはもう少し後になるだろう」
「この件について眠れないほど心配しているかって? それはない。我々は財政的に非常に強い状態にある」
「組織の資産価値は今や10億ポンドを優に超えている」
「我々のビジネスはすべて利益を生むものだ。我々は利益を得ているのだ」
「強力な組織であり、この強さを活用していい決断を下していく」