マクラーレンのフェルナンド・アロンソ獲得における大きな障害とみられているロン・デニスが、アロンソとの契約が勝利に結びつくのであれば反対しないと語った。

 アロンソは2016年末までフェラーリとの契約を有しているが、マシンパフォーマンスが思うように向上しないなかで不満を表したアロンソとチームの関係が今年悪化したと考えられている。
 今季不調に苦しんだマクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュはアロンソ獲得に動き、来年の契約は断念したものの、ホンダと提携する2015年からの契約は諦めていないといわれている。

 ウィットマーシュは、スペイン マドリードで今月スタートした「フェルナンド・アロンソ・コレクション」のオープニングセレモニーに出席し、BBCによると、話題の中心はアロンソ展に関するものではあったがアロンソと話し合いの場を持ち「非常にいい関係を享受した」とマクラーレンのスポークスマンが述べたということだ。

 2007年にマクラーレンに所属したアロンソが復帰する上でひとつの障害となるのは、当時のチームプリンシパル、ロン・デニスの存在だ。デニスとアロンソの関係が悪かったことはよく知られており、それによってアロンソは複数年契約を切り上げてわずか1年でマクラーレンを離脱した。

 すでにF1チームのボスの座からは離れ、現在マクラーレングループのエグゼクティブチェアマンであるロン・デニスだが、マクラーレンの立て直しを強く望んでおり、所有株式の買い増しを行って筆頭株主になり、再びF1チームの指揮をとることを考えているのではないかとの報道が今月なされた。

 デニスがF1チームに復帰すればアロンソ復帰の可能性はなくなるとみられているが、デニス自身がその見方を否定したとBBCが伝えた。

 アロンソのマクラーレン復帰に反対するかとの質問に対してデニスは次のように答えた。
「グランプリチームの一番の目標はレースで優勝することだと認めなければならない」
「チームが勝ちたいと望む状況と実際に勝つことの間に立ちはだかる障害が、技術上の問題であれ、財政的な問題であれ、人間の問題であれ、(勝つためには)それを解決する。つまりあり得ないことなど何もない」

 アロンソのマネージャーでありルイス・ガルシア・アバドは、アロンソはフェラーリとの契約期間にあると強調し、「同時にふたつの契約を結ぶことはできない」としてマクラーレンとの契約を否定している。

 9月にアロンソは、「フェラーリとの契約はあと3年残っているし、契約を延長してもっと長くとどまることを願っている。そうなれば嬉しい」と語った。また、デニスがF1プログラムに関与するのであればマクラーレンに戻ることはないと明言したともいわれている。

 今季のマクラーレンの不振を嘆くデニスは、メルセデスを離脱するロス・ブラウンに対してマクラーレン加入の可能性について打診したとも報じられている。

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