全日本F3選手権第4戦の決勝レースが12日、ツインリンクもてぎで行われ、ポールポジションからスタートした中山雄一(PETRONAS TOM'S F312)が優勝した。
ツインリンクもてぎを舞台に、今季初の1大会3レースとして開催されている全日本F3選手権。今大会の2レース目となるシリーズ第4戦は12日の午前中に行われ、トムスの中山が第3戦に続いてポール・トゥ・ウインを達成した。
前日に行われた予選では、1分44秒078と新たなレコードタイムを築いた中山。スタートではやや出遅れて、チームメイトの勝田貴元(PETRONAS TOM'S F312)に1コーナーで並ばれる。3コーナーまで並走するが、中山がインをしっかり抑えてトップをキープし、そこから先は逃げの態勢をつくった。
4番手スタートの野尻智紀(TODA FIGHTEX)は、3番手の松下信治(HFDP RACING F312)をスタートでかわしたものの、2周目の5コーナーで順位を戻されてしまう。また、3周目のヘアピンでは、清原章太(HFDP RACING F312)が千代勝正(B-MAX・F312)をとらえて5番手に浮上する。
上位2台はトムス勢となるが、勝田が中山にプレッシャーをかけられたのは、オープニングラップだけだった。中山は周回を重ねるごとにじわじわと勝田との差を広げていき、6周目にはファステストラップを記録。その後も1分46秒台後半~47秒台前半と正確にタイムを刻んでいく。
その後方では、松下、野尻、清原による三つ巴での3番手争いが激しく繰り広げられたものの、3台ともにミスを冒さず、最後はやや間隔が広がる形となって順位の変動はなかった。
F3-Nクラスでは、高星明誠(S Road NDDP F3)がオープニングラップのリーダーに。ナニン・インドラ・パユーング(PTT SPIRIT F307)が続いたが、2周目に入って間もなく小泉洋史(Net Move Hanashima Racing)が2番手に浮上。これに武平良介(KCMG F308)も続き、小泉、武平、インドラ・パユーングの3台で2番手争いを繰り広げた。特に、武平に対するインドラ・パユーングのプレッシャーは激しく、何度も横に並びかけていくが、もてぎを良く知る武平はそのつどガードを固めてポジションを守った。ふたりが争っている間に2番手として逃げ切りたかった小泉だが、13周目にミス。武平とインドラ・パユーングの先行を許してしまった。
最後は、中山が勝田に対して5秒差、F3-Nクラスの高星は2位武平に対してほぼ20秒の大差をつけて、両クラスともに第3戦の勝者が連勝を飾っている。