SUPER GT 2010 SERIES

Round-4 SEPANG CIRCUIT
Race Report : Yuya Sakamoto

 わたくし、坂本祐也は、2010年SUPER GTシリーズへ、昨年に引き続き、Team JLOC(Japan Lamborghini Owner'sClub)から、カーナンバー87、JLOCランボルギーニRG-3のセカンドドライバーとして参戦しております。パートナーは2006年度、GT300クラスシリーズチャンピオンを獲得した実績を持つ井入宏之選手です。昨年を上回る結果を目指し、日々精進して、取り組んでいく所存でございます。今シーズンの参戦にあたり、Team JLOCをはじめ、多くの皆さまのサポートに感謝申し上げます。そして今後とも引き続き、ご支援、ご指導を賜りたく、心よりお願い申し上げます。

Qualifying Report
 一年ぶりとなるセパンサーキット。昨年はスタート直後、接触によりリタイヤとなってしまい、ドライ路面で走れたのは予選のみ。よって、2007年に1回と昨年、ほんのわずかな時間を走ったのみとなり、ほかのサーキットと比べると、あまり熟知しているとは言えない。と、言ってもいられず、土曜午前のフリー走行から、積極的に周回を重ねる。まずは井入選手が乗り込み、マシンのチェックを行う。そのあとすぐ坂本に代わり、さらに周回を重ねる。ビッグレースが頻繁に開催されないこのコースは、走れば走るほど、コースにラバーが乗りグリップが増していくので、セッション後半にセッティングを進めることにし、ひたすら走りこみを行った。アンダーステア傾向を修正するべく、セットアップを進め、午後の予選に臨んだ。

 予選は、混走の時間帯でまずは坂本が基準タイムをクリアーするため、1周のみのアタックを行う。その後、井入選手に代わり、マシンのフィーリングを確かめ、GT300 クラス占有時間帯での走行に備える。ニュータイヤを履き、いざアタックへ。2周目に2分13秒0を記録するも、順位は15位。クールダウンラップを挟み、ラストアタックへ。コンマ5秒を縮める、2分12秒5をマークし14位。トップ8からは2秒以上も離されてしまう、厳しい状況となってしまった。

Race Report
 エンジニアの懸命の作業により、マシンは前日から大きな変化を遂げる。86号車、88号車のセットアップを取り入れ、大幅にセッティングを変更したことにより、マシンがだいぶ乗りやすくなってきたのだ。朝のフリー走行で、少しの調整を加え、もっとセットアップを煮詰めたいところでもあったが、電気系のトラブルが発生してしまい、思うように走りこむことができなかった。しかし、マシンのフィーリングは悪くはなかったので、希望を持って決勝を戦えると確信できた。

 決勝はスタートを井入選手が担当。予定では30周くらいまで引っ張り、リア2本交換で残り20周を坂本で行く。スタート直後の2コーナーで数台が絡むアクシデントが発生。それには巻き込まれることなく、14位のまま、周回を重ねる。ラップタイムは14秒から15秒台と前方グループに次第に置いていかれる展開に。タイヤの問題なのか。井入選手から、無線でタイヤの状況が伝えられる。ピット作業は予定していたリア2本から、4本交換に変更。タイヤの熱ダレが予想以上に厳しいようだ。27周目にピットイン。タイヤを4本代え、坂本にチェンジし、コースへ復帰。タイヤを労わりながらも、プッシュし続けた。思ったよりもタイヤの状態は悪くなく、13秒前半のペースでコンスタントにラップできていた。前方、27号車のフェラーリに追いつき隙を窺う。しかし、ストレートは向こうの方が速い。後ろにしっかり張り付いて、ミスを誘発させようと仕掛けるが、今度はこちらに大きなトラブルが襲いかかる。

 クールスーツの調子が悪く、冷えてるなと感じたのは、ピットアウトした後の2周のみ。じわりじわりと、熱さが体力を奪っていく。幸い、ドリンクは飲めているものの、残り10周を切ってからは、自分との闘いとなった。ドライビングに集中することだけを考え、とにかく集中、集中。残り3周は、体が熱いのに寒気が発し、手足は次第に痺れて感覚がなくなっていった。最後は文字通り、気合いと根性だけで、マシンをチェッカーまで導いた。結局、フェラーリを抜くことは出来ず、11位でのゴールとなった。残念ながらポイントを獲得することは出来なかったが、井入選手も僕も、クールスーツ不調の中で頑張った末の完走。この結果を次戦に繋げたい。

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