4日、東京都中央区日本橋にあるイベントスペースにて「SUZUKA 夢と挑戦のステージ~ホンダのF1と鈴鹿サーキット~」のプレス発表会が行われ、F1解説者としても知られている森脇基恭氏もゲストとして登場。F1技術の進化の過程やホンダに入社するきっかけとなったエピソードなど興味深いトークも飛び出す発表会となった。

「SUZUKA 夢と挑戦のステージ~ホンダのF1と鈴鹿サーキット~」は9月19日(土)から11月15日(日)まで三重県総合博物館で開催される。この企画展はF1日本グランプリの舞台である鈴鹿サーキットと、1964年以降、世界最高峰のレースに挑み続けてきたホンダのF1への挑戦の歴史を紹介するというもの。期間中は、ホンダRA272、ウイリアムズFW10、マクラーレン MP4/5B、ティレル020、BAR006、RA107の6台が展示されるほか、F1日本GPが終了直後となる、9月29日~10月4日の期間限定でマクラーレン・ホンダ MP4-30(展示専用車両)も飾られることになっている。

 冒頭では、三重県総合博物館【MieMu】の副館長である松井一明氏が、「この企画展は、様々なイベントを通して、これまでクルマやモータースポーツに興味がなかった人たちにも楽しんでいただけるものだと思います」と挨拶を行った。

 続いてゲストの森脇氏が登場すると、“F1技術の過去・現在・未来”と題して、現在のF1の基礎となった技術の進化の過程を、スライドを交えながら説明した。その後、博物館の学芸員を務める瀧川和也氏を交えてトークセッションも行われた。

 博物館に展示されるホンダ RA272についての思い出を聞かれた森脇氏からは、「このマシンは、私の人生をかえたクルマです。元々は、飛行機の設計士を目指していましたが、このRA272の登場に衝撃を受け、ホンダに就職しようと決めたくらいです。ちなみに、私がホンダに入社してから配属された部門の上司は、このRA272の設計をした武田さんでした」などのエピソードも飛び出した。

 さらに、鈴鹿サーキットについて聞かれると、「鈴鹿サーキットは非常に難しいコース。攻めれば攻める程、新たな問題が出てくるし、ドライバー、エンジニアにとってもハードルの高いサーキット。今のF1が行われているサーキットの中では、ベルギーのスパ・フランコルシャンと、日本の鈴鹿サーキットくらいが、ドライバーにとってチャレンジングなサーキットであると言えるのではないでしょうか」と話していた。

 最後に森脇氏は、「夢は思い続けることが大事で、途中であきらめないことだと思います」とこの企画展のタイトルでもある“夢と挑戦”というフレーズにかけたメッセージを残し、今年7年ぶりの復活となるホンダに対しては、「過去の栄光に囚われずに、いろいろなことに挑戦してゼロからスタートという気持ちで頑張ってもらいたいですね」とコメントを残した。

 期間中はレーシングドライバー佐藤琢磨トークショー(9月21日 事前申込が必要)やダンボールクラフトでF1をつくろう(9月22日)など様々なイベントも予定されており、9月27日に鈴鹿サーキットで開催されるF1日本GPを前に、これまで鈴鹿サーキットが取り組んできた歴史やホンダF1のこれまでの挑戦について知るいい機会になりそうだ。

三重県総合博物館【MieMu】第8回企画展
「SUZUKA 夢と挑戦のステージ~ホンダのF1と鈴鹿サーキット~」
[日時] 9月19日(土)~11月15日(日)
[開館時間] 午前9時~午後7時
※展示エリアは、平日の午後5時まで、土日祝日は午後7時まで(最終入場は、閉場の30分前まで)
[休館日] 9月24日(木)・28日(月)、10月5日(月)・13日(火)・19日(月)・26日(月)、11月2日(火)・9日(火)
[主催] 三重県総合博物館
[特別協力] 本田技研工業株式会社、鈴鹿サーキット、株式会社NIPPO
[協力] 鈴鹿市、伊勢フライング・ヴィーナスクラブ
[後援] 三重県博物館協会

本日のレースクイーン

香西珠希かさいたまき
2025年 / オートサロン
オーリンズ/東京オートサロン2025
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    もっと見る
  • auto sport

    auto sport 2025年4月号 No.1606

    [検証]F1史上最大の番狂わせ
    ハミルトン×フェラーリ
    成功の確率

    詳細を見る