WTCC世界ツーリングカー選手権第5ラウンドの予選がオーストリアのザルツブルクリンクで行われ、ミカエル・ニキェール(シボレー・クルーズ)がポールポジションを獲得した。

 今回の舞台となるザルツブルクリンクは、2本の長いストレートをヘアピンとシケインでつないだ典型的な高速コース。18日の予選ではそれが大きく影響したことで、異例ともいえる波乱の結果に終わった。

 今季初優勝を飾るなど好調のホンダは、ラップタイムに応じた“サクセスバラスト”というウエイト搭載システムの適用を今回も受け、30kgだったバラストがシボレー・クルーズと並ぶ最大の40kgに引き上げられている。

 そうした状況で迎えた予選では、ホンダがワークス2台に加えて、プライベーターのノルベルト・ミケリスもQ2へ送り込む。一方でライバルのシボレー勢もイバン・ミューラーやトム・チルトンらがQ2に進み、BMW勢ではトム・コロネル、セアト・レオンを駆るロバート・ハフといったドライバーもQ1突破を果たした。

 しかし、ポールポジションを懸けたQ2では、一旦ミューラーとチルトンがタイムシートのトップ2につけるが、セッション終盤では多くのマシンが最後のアタックを自重。最大でコンマ7秒の差が出ると言われるスリップストリームの奪い合いでライバル同士がお互いを牽制したため、最後はスロー走行する羽目となり、セッションはミューラーがトップのまま終了した。

 予選後、レーススチュワードはQ1を含めて14台のマシンを審議にかけ、その結果、スポーツマンシップに反する行為があったとして、上位勢では5番手につけたニキェール以外のほぼすべてとなる12名のドライバーにグリッド降格と罰金のペナルティを科し、ニキェールのポールポジション獲得が確実となった。
 ただ、日曜に行われる決勝レースのスタートグリッドについては、多くのドライバーがペナルティ対象となっているため、その日の朝に正式にアナウンスされる模様となっている。

Driver/Grid/Penalty/Fine(€)
1 Yvan Muller/1/-12/3000
2 Tom Chilton/2/-12/3000
3 Rob Huff/3/-10/1000
4 Alex McDowall/4/-8/3000
5 Michel Nykjaer/5
6 Gabriele Tarquini/6/-24/6000
7 Tiago Monteiro/7/-12/3000
8 Pepe Oriola/8/-16/6000
9 Norbert Michelisz/9/-12/3000
10 James Nash/10 NFA
11 Stefano D'Aste/11/-5/1000
12 Tom Coronel/12/-15/4000
13 Mehdi Bennani/13
14 Mikhail Kozlovskiy/14/NFA
15 Fredy Barth/15
16 Franz Engstler/16
17 Marc Basseng/17
18 Hugo Valente/18/-5/3000
19 Darryl O'Young/19/-5/1000
20 James Thompson/20
21 Charles Ng/21
22 Rene Munnich/22
23 Fernando Monje/23

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