26日、東京駅前のBMW Group StudioでスーパーGT300クラスに参戦するBMW Sports Trophy Team Studieが2015年シーズンの体制発表会を行った。今季もBMW Z4 GT3をヨルグ・ミューラー/荒聖治のふたりがドライブする。
2014年から、BMWジャパンのサポートを受け伝統のMカラーをまといスーパーGTに参戦を開始したBMW Sports Trophy Team Studie。初年度から第1戦岡山、第6戦鈴鹿、第7戦タイと表彰台を獲得。最終戦までチャンピオンを争ってみせた。
そんなBMW Sports Trophy Team Studieの2年目のシーズンに向けて、BMWジャパンの本拠とも言えるBMW Group Studioで、チームの体制発表会が行われた。多くのスポンサー、メディアが駆けつけた発表会の中で、チームを率いる鈴木康昭代表は初年度を振り返った。
「昨年一年間戦って思ったことは、このチームを作ったのは間違えていなかったということです。非常にうまく機能したと思います。それを踏まえ、今季の体制を決めました」と語る鈴木代表。同時に市販Z4の記念車のリリースや、グランツーリスモとコラボした『BMW Z4 Challenge』を通じて、BMWのアピールをできたという。
鈴木代表は「皆さんには寂しい内容かもしれませんが(笑)、主要スタッフは変わりません」と、ヨルグ・ミューラー/荒聖治のコンビをはじめ、RSファインのメンテナンス等、チームメンバーにほぼ変化がないことを明らかにした。その理由については「今季ある意味での私たちの自信の表れだと思ってください。このチームはチャンピオンを獲れるスタッフであると確信しています」と鈴木代表は明かした。
シリーズ2年目を迎えることになったBMWワークスドライバーのミューラーは、「まず、このチームの一員として2年目を迎えることができて誇りに思っているよ。2014年は日本のフェアな戦いを楽しむことができたけど、それ以上に日本の美しさ、皆さんの優しさに触れることができて、日本を大好きになったよ」と語る。
「チームも昨年大きな進化を遂げて、一体感が強くなった。セイジともコミュニケーションを深めることができたからね。今年はひとつでも多くのレースで勝ちたいと思っているし、チャンピオンを目指したい。そのためのサポートは揃っているからね。チャンピオンを獲った姿を世界中にみせたいよ」
また、荒も「このコンビ、クルマで2年目を戦えることになり光栄に思っています。同じパッケージですが、確実に去年よりも強い戦いができると思っています」という。
「昨年も良いレースはできていたと思いますが、昨年よりもさらに精度を高めていいレースをして、BMWのパフォーマンスを発揮したいと思います。まずは昨年できなかった1勝を、そして最後はチャンピオンを獲って、みんなで笑って終わりたいと思います」
今季チームで変化したのは、チームを彩る3名のMパワーガールズ、そしてBMW Z4 GT3に施されたカラーリングだ。昨年までは伝統のMカラーがシンプルに入ったカラーリングだったが、今季はMストライプが大胆に施され、よりカラフルになった印象だ。
来季、BMWのFIA-GT3規定のレーシングカーは、新たにBMW M6 GT3が導入されることが明らかにされており、鈴木代表は「2016年の導入を検討しています」という。すなわち、今年はZ4にとってのラストイヤーになる。14年モデルから15年モデルへの変更点はないが、多くのスポンサーとともにチームが目指すものは、Z4の最終年でのチャンピオン獲得だ。
「当然、Z4の優秀の美を飾りたい思いが強いです。今年はチャンピオンを獲る。それが唯一の、シンプルな目標です」と鈴木監督。強豪が揃うGT300クラスで、MストライプのZ4が目指すものは勝利、そしてチャンピオン獲得だ。