関口雄飛 PRESS RELEASE

スーパーGT第6戦「インターナショナル鈴鹿1000km RACE」は、関口雄飛、脇阪寿一が果敢に攻めるも、アクシデントが多発。
LEXUS TEAM WedsSport BANDOHはポイント圏外でチェッカーを受ける。

　新時代を迎えた2014年のスーパーＧＴ第6戦が、8月30～31日、鈴鹿サーキットで開催されました。

　今年、関口雄飛はチームを移籍し、新たにトヨタ・レクサス・ドライバーの一員として、ミスターGT の異名を誇る脇阪寿一選手と共に LEXUS TEAMWedsSport BANDOHより引き続き国内最高峰のGT500クラスに参戦しております。

　今回のレースは通常のレースの 3倍以上の距離を走る、最も過酷な真夏の耐久レースです。天気予報は、週末に向けて崩れるとのことで、荒れたレース展開が予想されました。

　金曜日の夕方から降り出した雨は上がり、土曜日のフリー走行はドライ。関口雄飛が順調にセットアップを煮詰めていた矢先、1台のＧＴ500車両に火災が発生し、消火活動の為に赤旗中断。波乱の幕開けとなりました。

　関口雄飛、脇阪寿一選手ともに、マシンのセットアップに多少の不満は残したものの11番手のタイムをマークし、決勝レースへ向けてのセットアップを重視した形でフリー走行を終えました。

　午後の予選ではアタッカーの関口が公式テストも含め、いきなりこのマシンでの鈴鹿でのベストタイムをマーク。1分49秒台に突入する好タイムを叩きだし、Ｑ２進出に期待が高まりました。しかしライバルたちのタイムアップは予想以上で、結果は12番手グリッドから明日の決勝を迎えることとなりました。

　決勝レースは12時15分に長い1000km先のゴールを目指して各車が一斉にスタートを切りました。序盤、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、ピットインをギリギリまで引っ張り、関口をコース上にできる限りステイアウトさせる戦略を考えたペース配分で予定通りポジションキープで順調に周回を重ねていましたが、13周目に突然関口がピットに飛び込んできました。最もスピードが出る高速コーナーの 130Rで右フロントタイヤがバーストしてしまったのです。関口は冷静にマシンをコントロールし、クラッシュすることなくコースに戻り、そのままピットに駆け込みましたが、その後も再びヘヤピン・コーナーでバーストに見舞われ、34周目にピットイン。脇阪寿一選手へステアリングを委ねました。

　坂東監督はリスク回避のため、予定より早めに脇阪寿一選手をピットインさせタイヤ交換を図りましたが、その脇阪選手のドライブ中にデグナー・カーブのブレーキング時にまたしても右フロントタイヤがバースト。脇阪選手はそのままクラッシュをしてしまい、ピットは騒然となりました。

　咄嗟の判断でマシンのダメージを最小限にとどめた脇阪選手はなんとか自力でピットまで戻り、メカニックたちが懸命な修復作業に取り掛かります。しかし、実質的なレースはこの時点で終わっていました。

　板東正敏監督はふたりのドライバーと話し合って、このレースに関しては残りを次のタイ戦の為の準備に切り替えると説明しました。このレース終了後にマシンはすぐに船積みされてタイへと送られてしまうからです。タイ戦をしっかりと戦うためにマシンの修復を完璧にし、動作チェックとフィーリングを確認、そのうえで新たなセットアップをトライするとふたりのドライバーに伝え、両ドライバーともに賛同しました。レースはシリーズを通じた戦いです。時には切り替えの早さも大切なのです。

　修復を終えたマシンを脇阪寿一選手がトライし、続いて関口雄飛がタイムアタック。まずまずのタイムも確認できたので、異なるセットアップを試し、安全のためにマシンをピットに戻しました。そしてレース終盤、ラスト10周となったところで坂東監督が我々の走りを楽しみに来てくださったファンや応援してくださるスポンサーさんの為にと、再び脇阪寿一選手を呼び戻し、チェッカーまで走り切ることを指示したのです。

　レースは 73周遅れの 13位。悔しい結果に終わりましたが、バーストした原因を究明すべく、ヨコハマ・タイヤのスタッフはすべてのタイヤを持ちかえって解明すると言ってくれました。残り 2戦、チームは一丸となって勝利をめざします。

●関口雄飛のコメント
「今回のレースは、残念としか言いようがありません。タイヤのバーストに関して言えば、レースですから当然起こりうるアクシデントですし、逆にその原因をヨコハマタイヤのエンジニアの方が解明してくれることで、またひとつ前に進むことができると信じています。ドライバーとして与えられた環境の中で、できることはすべてこなした自信はありますが、不運に見舞われたという言葉で片付けるには、悔しすぎます。寿一さんのクラッシュは、怪我がなくて本当に良かったです。そのあと坂東監督の判断とメカニックさんたちの懸命の努力で次のタイ戦に向けてマシンの動作チェックができたことは良かったですし、安心してタイ戦に臨めるのは心理的にもとても大きいです。色々新しいことも試せましたし、残り 2戦しかありませんが、チームが一丸となって結果を奪いにいくような、そんなレースをしていきたいと思います」