ル・マン24時間耐久レースを主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)は4日、2010年ル・マン24時間のエントリーリストを発表した。リザーブを含め65台が名を連ね、LMP1にはプジョー、アウディの他に童夢S102など注目のエントリーが見られている。
今回発表されたエントリーリストは、チーム、マシン、そして現段階で決定しているドライバーが記入されたもの。LMP、LM-GTクラスにそれぞれ5台のリザーブエントリーが用意されている。
LMP1は、昨年悲願の勝利を飾ったプジョーがゼッケン1〜3を得て、3台をエントリー。アウディ勢はゼッケン7〜9で3台のR15がエントリーしている。注目は、2008年以来の参戦となる童夢S102・ジャッドだ。童夢のホームページでは5日付で「昨年1年間、童夢本社のロビーで休眠していた童夢S102ですが、今、朝風呂に浸かってリフレッシュ中です」と参戦を決断したことを明らかにしている。童夢では今季の参戦に向けて、さらに空力開発を進めるようだ。ドライバーは日本でもおなじみのセバスチャン・フィリップが記載されている。
アストンマーチン勢は、1台がシグネチャ・プラスからのエントリーとなったが3台が登場。コレスからはアウディR10が2台、新生レベリオン・レーシングからローラ・クーペが2台が揃う。また、元F1王者ナイジェル・マンセル擁するビーチディーン-マンセルも無事ゼッケン5番エントリーを通過した。
一方、リザーブリストに入ってしまったのは東海大学、そしてカネコ・レーシングの日本勢2台。LMP1、P2とももしエントリーの取り下げ等があった場合には繰り上がるが、かなり状況は厳しくなっている。
P2クラスで注目なのは、2台のアキュラARX-01cが登場することだろう。アメリカン・ル・マン王者のハイクロフト、そしてイギリスのストラッカから1台ずつが登場する。アジアン・ル・マンでP2クラスを制したOAKレーシングはマツダエンジンからジャッドに変更してしまったものの、2台が顔を揃えている。
LM-GT1クラスは8台+リザーブ1台が名を連ねている。今季から参戦を認められた新FIA GT仕様のマシンはフォードGTが2台(1台はリザーブ)のみで、ニッサンGT-Rはエントリーしていない。日本からはアジアン・ル・マンで出場権を獲得したJLOCがランボルギーニ・ムルシェラゴでエントリーを果たした。
激戦区のLM-GT2クラスは、メーカーワークスが増え、さらに混戦となりそうな気配だ。GT1から移ってきたコルベット・レーシングに加え、BMWモータースポーツ名でM3が2台エントリー。WTCCドライバーのヨルグ・ミューラー、アンディ・プリオールがドライバーラインナップに加わっている。その他にもスパイカーC8、ジャガーXKR、アストンマーチン・バンテージなどがエントリーしており、ポルシェvsフェラーリという状況からは一変してきている。