アメリカン・ル・マンシリーズの最終戦、第10戦がラグナセカで行われ、ド・フェラン・モータースポーツのアキュラARX-02aが優勝。今季限りで引退をするジル・ド・フェランが最後のレースで勝利を飾った。2位にはLMP2クラスのフェルナンデスレーシングのアキュラARX-01B、3位はハイクロフトレーシングのキュラARX-02aが入賞し、ハイクロフトレーシングはシリーズタイトルを獲得した。
ド・フェランの引退レースは、すでにLMP2クラスのタイトルを獲得しているエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組とのデッドヒート。4時間、168周のレースを戦いド・フェランとサイモン・ペジナウが0.662秒差という薄氷の勝利。
3位のハイクロフトレーシング、デイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組はこの表彰台により、LMP1のシリーズタイトルを獲得することとなった。
GT2クラスはヨルグ・ベルグマイスター/パトリック・ロング組ポルシェ911RSRが優勝。予選で初のポールを獲得したコルベットC6Rヤン・マグヌッセン/ジョニー・オコネル組は最終ラップ、最終コーナーのサイド・バイ・サイドのバトルから最後のストレートでもポルシェとの激しいバトルを展開。この争いでコルベットはウォールにヒット、1秒差のクラス2位でレースを終えることとなった。
レース後、ド・フェランは「いろいろなことを考えてしまって(集中するのが)難しい週末だった。でも、ドライバーとしての責任を果たさないといけない。そうは言ってもレースが始まってしまうと他のことを考える余裕はまったくなかったのだけど」と振り返る。
「タイヤ温度をキープするのがきつかったから、最後のピットストップではタイヤを換えずに行こうと決めた。さらに、燃費が非常にタイトだったから、トラフィックを利用してギャップを開くようにがんばった」
チームメイトのペジナウもド・フェランの走りを「緊張しながら見ていた」と言う。「マシンは非常によく、自分のパートは楽だったが、ジルにとっては燃費との戦いになった。彼のドライビングも素晴らしいかったが、チームも完璧に計算をして見事な勝利を飾ることができた」。