ARTA Project
第2戦 富士 決勝レポート(GT300)

スタートで躓くも、貴重なデータ収集

 今朝も富士は晴天に恵まれ、フリー走行が始まった。ARTA CR-Z GTは燃料を沢山積んだ状態でタイヤとのバランス確認を行い、ピット作業も合わせて練習し、決勝へ向けたシミュレーションを行った。バランスは非常に良く、手応えを感じたセッションだった。

 そして迎えた決勝。スタートドライバーは高木真一だったが、フォーメーションラップで高木がスピンを喫してしまった。高木はピットからの指示により、スタートまでに元のポジションまで戻ったが、後にこれが原因でドライブスルーペナルティを受けてしまう。

 高木は3番手で順調にスタートを切ったに見えたが、1周目のBコーナーで他車と接触してしまう。ここでマシン左側のサイドスカートが外れてしまい、緊急ピットイン。その後にドライブスルーペナルティを受けてしまったので、順位を24番手まで落としてしまった。

 しかし、高木のラップタイムはトップグループと遜色なかったので、長丁場のレースではまだまだチャンスがあると思い、プッシュを続けた。高木は徐々に順位を挽回していったが、18周目にシフトダウンが出来ないトラブルが発生してしまう。高木は騙しながらマシンを走らせたが、22周目にはラップタイムが20秒近く落ちてしまったので、やむを得ずピットに入れて修復を行った。

 マシンの修復には30分以上かかってしまい、既に勝負権を失っていたが、チームはデータ収集の為にレースを戦った。最終的に19位となってしまったが、チームの努力により完走扱いとなった。決勝中のラップタイムはトラブルが無かった状態では十分上位でフィニッシュ出来るマシンバランスだったので、次回は期待出来る内容となった。

鈴木亜久里監督のコメント
「序盤のスピンで流れが変わってしまった感じはあるけど、接触があったり、トラブルが出たりで良い結果を出す事が出来なかった。しかし良いところもあったので、良いところをつなぎ合わせて次回のレースに生かしたいね」

星学文エンジニアのコメント
「色々な事がありましたが、シフトダウンが出来なくなったのはアクチュエーターのトラブルによるもので、原因は解析中です。部品を取り替えてマシンをコースに復帰させましたが、その後のマシンの状態は良く、トップグループと遜色ない内容でしたので、次回に活かせるようにしたいです」

高木真一のコメント選手のコメント
「フォーメーションでは慎重にタイヤを暖めていたつもりだったのですが、スピンしてしまいました。チームに申し訳ないと思っています。しかし、長丁場のレースなので、諦めず追い上げられるように気持ちを切り替えました。マシンバランスは非常に良かったのですが、トラブルにより大きく順位を落としてしまいました。しかし、今後に活かせるような内容のデータも収集出来たので、次回は良い結果を残せるように頑張りたいです」

小林崇志選手のコメント
「マシントラブルにより勝負権を失ってしまいましたが、色々なデータ収集もできましたし、僕自身も色々な経験が出来たので、結果は悪かったですが、これが無駄にならないように今後に活かしていきたいです」

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