5月10日にオートスポーツ西日本スポーツカートシリーズの第1戦が開幕、31チーム、138名が参加し、華々しくシリーズがスタートした。このレースは、先に開幕したオートスポーツ東日本スポーツカートシリーズと同じ“参加して楽しむモータースポーツ”をコンセプトとし、レンタルマシンで出場するGT2クラスと、自身のカートを持ち込んで参戦するGT1クラスを設定。今シーズンは琵琶湖スポーツランドで3戦がシリーズとして組まれている。
西日本シリーズの特色としては、今回がレースデビューとなるフレッシュ(年齢は別として)なドライバーが多数存在すること。東日本戦では、レンタルカートによるレースがすでに盛り上がりを見せていて、初・中級者に交じって上級者によるハイレベルな戦いが展開されていたが、西日本戦ではカートを走らせることを純粋に楽しむ、レースの雰囲気を全身で味わうことに喜びを感じていた選手が多かった。
ビギナーへの対応として主催者は、カートの説明、練習コースでの単独走行によるカート操作のマスターなどのメニューも設定。さらに、全チームが参加可能の本コースでの練習走行枠も多く設けることで、本番までにスキルアップ、不安なくレースに挑める態勢をとっていた。
決勝スタート順は東日本シリーズ同様にくじ引きで決定。パレードラップを行いながら、各チームはスターティンググリッドの着き、チーム紹介などのスターティングセレモニーを行った後にレースがスタート。
31台のマシンが一斉に1コーナーへ向けてダッシュ。スタートを見事に決めた4番グリッドのPCJ-ウサギ組(山本龍司 選手/廣田秀機 選手/太泰則夫 選手 組)がトップを奪うとFCJ、フォーミュラ・ルノーにも参戦経験のある山本龍司 選手がリードを築いていく。これに食らいつくのが、Team San-ei(山本勝義 選手/大脇照男 選手/吉田 修 選手 組)で2台は同一周回で時折順位を入れ替えながらトップを奪いあう。
レースの半分、開始から1時間半までは2チームによるシーソーゲームが展開されていたが、この均衡が崩れたのはレースが2時間を迎えた頃。PCJ-ウサギ組が遅れ、夢元(河本 章 選手/長田克彦 選手/河本 満 選手 組)との2位争いを展開することになる。
結局この勝負は最後の追い上げでトップと同一周回まで戻したPCJ-ウサギ組の勝ち。Team San-ei、PCJ-ウサギ組、夢元の順位でフィニッシュ。Team San-eiはレース終了後、チェッカーフラッグを手にコースを1周。西日本シリーズ初代ウイナーとしてウイニングランを行った。
GT2クラスは、時間とともに順位をじわじわと上げてきたエフズクラブ(奥野安眞 選手/田尻泰一 選手/岡田健人 選手/横田隆二郎 選手/奥村亜規士 選手 組)とCOBRA会(カツヒサ 選手/ユッキー 選手/コバライネン 選手)が2時間終了時点で、GT1上位に食い込む総合5、6位でバトルを展開。
これを背後から追う清水塾(中田聖也 選手/太田裕之 選手 組)がレース終盤に絡み、チェッカー30分前には3チームが同一ラップとなった。
最後はCOBRA会が頭ひとつ抜け出てクラス優勝。2位は清水塾、同ラップの3位にはエフズクラブが入り、3チームが表彰台登壇を果たした。
表彰台では両クラストップ3にトロフィーと賞品がプレゼントされ、シャンパンファイと&フォトセッションを実施。また、優勝チームにはドライバー全員にウイナーステッカーが週刊オートスポーツ/スポーツカート情報局より授与された。