アジアン・ル・マン・シリーズ第2戦富士は22日、3時間の決勝レースが行われ、LMP2クラスのKCMG、18号車モーガン・ニッサン(ジェームス・ウインスロー/小泉洋史/リチャード・ブラッドレー組)が優勝を飾った。SGTクラスはMUGEN CR-Z GTが嬉しい初優勝を飾っている。

 気温25度と、かなり暑めのコンディションの下で迎えたアジアン・ル・マン・シリーズ第2戦富士。GT300クラス車両10台を含めた20台のマシンが、3時間耐久となるレースのスタートを切った。ふだんのスーパーGTとは異なり、LMP2のすぐ後ろからSGTクラス勢はスタートを切ることができたが、3番手スタートのMUGEN CR-Z GTはLMP2の2台とのギャップをかなり開けてスタートした。

 スタートでは、2番手スタートの18号車モーガン・ニッサンを駆る小泉洋史がダッシュを決め、24号車モーガン・ジャッドをかわしトップに浮上する。小泉は快調なペースで一気にギャップを築き始めるが、8周目のセクター2で遅れポジションを6番手まで落としてしまう。しかし、圧倒的にペースが異なるKCMGは、13周目には首位を奪還。一方、総合3番手のMUGEN CR-Z GTを先頭に僅差の争いを展開したSGTクラスは、13周目にSUBARU BRZ R&D SPORTが2番手ARTA CR-Z GTをかわし、首位MUGEN CR-Z GTを追った。

 トップのMUGEN CR-Z GTの後方で混乱が起きたのは27周目。ダンロップシケインでGTCクラスのフェラーリがスピン、それにSUBARU BRZ R&D SPORTが詰まる形となり、一気に上位が接近。ここで平中克幸がドライブしていたGAINER DIXCEL SLSが2番手に躍り出る。各車のルーティンストップはクラスによって異なるが、LMP2車両は3ストップと想定されるペースで刻んでくる。一方、SGTクラスは2ストップが可能な距離まで引っ張るチームが多くみられた。

 スーパーGTのエクストラポイントをかけたSGTクラスの上位争いは、トラブルが相次ぐ。クラス4番手だったARTA CR-Z GTだが、34周目に白煙が上がりピットへ。リタイアとなってしまう。また、3番手を走っていたSUBARU BRZ R&D SPORTも、途中10秒のペナルティストップが。これで優勝争いは、MUGEN CR-Z GTとGAINER DIXCEL SLSに絞られていった。

 レースはその後小さなアクシデントこそあったものの、耐久レースらしい展開となり、KCMGとOAK、そしてSGTのMUGEN CR-Z GTとGAINER DIXCEL SLSの争いに焦点が集まることに。トップのKCMGは快調にラップを重ねながらも、給油をチェッカー間際まで遅らせることに成功。最後まで危なげない走りで、開幕戦インジェに続いて連勝を飾った。

 SGTクラスは、MUGEN CR-Z GTが最後までGAINER DIXCEL SLSとのギャップをコントロールし、嬉しい初優勝。エクストラポイントの8ポイントを稼ぎ、スーパーGTのランキングリードをさらに広げた。2位はGAINER DIXCEL SLS、ペナルティ後ポジションを守ったSUBARU BRZ R&D SPORTが3位となった。

 GTCクラスは、クラフトレーシングAMRとAFコルセの戦いに。序盤、リチャード・ライアンのドライブで貯金を築いたクラフトレーシングが優勝を飾り、総合でもSGT勢に食い込む8位となった。2位はAFコルセ、3位はスーパーGT車両を使って参戦したNAC攻殻機動隊ARISE DR PORSCHEとなった。唯一のLM-GTE車両であるチーム・タイサン・剣・エンドレスのフェラーリは、作戦どおりきっちり走りきり、優勝を飾っている。

本日のレースクイーン

七星じゅりあななほしじゅりあ
2025年 / オートサロン
尾林ファクトリー/東京オートサロン2025
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    もっと見る
  • auto sport

    auto sport 2025年4月号 No.1606

    [検証]F1史上最大の番狂わせ
    ハミルトン×フェラーリ
    成功の確率

    詳細を見る