西オーストラリア州で開催中のオーストラリアン・サファリは24日(水)にレグ4が、25日(木)にレグ5が行われ、ホールデンVFのスティーブ・ライリーが首位を守っている。地元のスティーブ・グレニーがドライブする三菱アウトランダーPHEVは、ステアリングギヤボックスのトラブルによりレグ5に出走することができず。16時間50分のペナルティが加算され、総合17位でレグ6に復帰する予定だ。
ラリーは後半戦に突入しマシン、選手ともにかなり疲弊している。蓄積疲労により集中力は落ちぎみとなり、アクシデントで戦列を去るマシンも増えてきた。ハイスピードな未舗装路も多く、ほんの少しの油断でマシンははね飛ばされ大破する。そして、クラッシュの後処理を行うためタイムスケジュールは全体的にかなり遅れ、SSのスタート時刻はどんどんと後ろにずれていった。
レグ4のルートは内陸部のガスコインジャンクションをスタートし、北に進みながら2本のSSを走行。そして、最終的には西海岸の北側にある、美しいダイビングスポットで有名なエクスマウスのビバークを目指すコース設定だ。
レグ4最初のSSを難なくクリアしたアウトランダーPHEVのグレニーだが、続く2本目のSSの途中でステアリングギヤボックスの取り付け部が路面からの衝撃で破損し、SS続行を諦めた。しかし、幸運なことに2本目のSSは日没前後の厳しい条件での走行となったため、主催者は該当する選手に対し一定のタイムを与え、グレニーは2本目のSSを走破しなかったにも関わらず総合9位に順位を上げた。
アウトランダーPHEVのステアリングラックはロードサービスで応急処置が施され、サービスパークできちんと修復をすれば翌日は問題なくラリーに復帰できるはずだった。しかし、作業用の機材を搭載したトラックにトラブルが発生したことで、機材がビバークに届かなというアクシデントが発生。結局、アウトランダーPHEVは翌日のレグ5スタートまでに修理が間に合わず、出走を諦め16時間50分というペナルティを受けることになった。
その後マシンの修理は順調に終了し、グレニーとアウトランダーPHEVは26日(金)のレグ6から競技に復帰する予定だ。総合17位とシングルフィニッシュは厳しくなったが、クラス優勝、そして完走という目標に向けて選手もチームも士気は依然高い。