8月9日(土)、第19回アジアクロスカントリーラリーがタイのビーチリゾート、パタヤで開幕した。今年のアジアクロスカントリーラリーは、パタヤからカンボジアの首都プノンペンを目指す約2200kmのコース設定。15日(金)まで7日間にわたりオフロードで競技が行われる。
初日の9日はまずパタヤ近郊のビラサーキットで車検が行われ、2輪、4輪の全参加者が一堂に会した。このラリーは日本人の出場選手も多く、名の知れたドライバーの姿も。かつてドライバーとしても出場した俳優の哀川翔が率いるFLEX SHOW AIKAWA RACINGは2台体制。そのうちの1台、トヨタ・ランドクルーザー・プラドを今年もヒロミがドライブする。もう1台のマシン、FJクルーザーは去年のマシンをブラッシュアップしたものだ。
去年、唯一のプラグインハイブリッドカーとして参戦し、完走とクラス優勝を果たした、ツーアンドフォーモータースポーツの三菱アウトランダーPHEVは今年も出場。ドライバーは前回と変わらず青木孝次が務めるが、コ・ドライバーは石田憲治からタイ人のワッティチャイ・ティタラに変わった。マシンは引き続き市販車に極めて近い仕様で、エンジンやハイブリッドシステムは基本的にノーマル。ただし今回は走破性を高めるため車高を45mm上げ、競技に必要のないパーツの取り外しやリヤハッチ&リヤサイドウインドウの材料置換で約100kgの軽量化を実践。クラス優勝と、前回の総合成績(17位)以上のリザルトを狙う。
その他にも、車椅子の元モトGPライダー青木拓磨(いすゞD-MAX)や、台湾の女優ロスリン・シェンと女性ペアで臨む伊藤怜(三菱ストラーダ)など多くの日本人選手がエントリー。また、かつて2輪から4輪に転向しダカールラリーで活躍した池町佳生はバイク(ホンダCFR450R)で出場している。
車検後にサーキット付近のダートロードで行われたショートSSでは、森川金也(いすゞD-MAX)がベストタイムを記録。アウトランダーPHEVの青木は32秒差の11位、拓磨は36秒差の13位、ヒロミは52秒差の17位だった。日暮れ後、パタヤ市街の中心部でセレモニアルスタートが行われ「これぞパタヤ」という雰囲気の妖しいネオンに照らされて全参加車がスタートをきった。