3日、栃木県のツインリンクもてぎで、スーパーGT第4戦スポーツランドSUGOからデビューする予定の無限CR-Z GT300がシェイクダウンを行った。
今年春のホンダモータースポーツ活動計画発表会の中で、今季途中からのスーパーGT参戦が明らかにされたホンダCR-ZのスーパーGT300仕様。モータースポーツに特化した“レーシングハイブリッド”を搭載するハイブリッドレーシングカーで、マシン製作については、ホンダ自体がパワートレインを担当。M-TECとの共同プロジェクトという形を取り、フォーミュラ・ニッポン同様TEAM無限として第4戦SUGOから参戦する。
そんな無限CR-Z GT300が、曇り空のツインリンクもてぎでついに姿を現した。午前10時からの走行枠がスタートしてしばらくすると、ターボエンジンと推測されるかなり低いエキゾーストノートとともに、ホワイト地にレッド×ゴールド×ブラックの無限カラーに彩られたCR-Zがコースインした。しかし、すぐにショートカットを使いピットに戻り、そこから長い時間が経過する。
しばらくして再びコースインした無限CR-Z GT300はフルコースを1周。再び長いチェックを行い、再度コースイン。ゆっくりとしたペースながら、すでにドライバーに決定していた武藤英紀のドライブで連続周回を重ねた。
全体的なフォルムとしては、市販CR-Zのイメージを残しながらも、最新のスーパーGTの空力トレンドに沿ったボディワークが見て取れる。また、ドライバーの着座位置がかなり前にあること、リヤフェンダー前端に吸気口があり、またリヤクォーターウインドウがシールになっていることから見ても、リヤエンジンであることが予想される。
また、リヤエンドの造形はGT500クラスの“兄貴分”であるホンダHSV-010 GTのリヤによく似た形状。ただ、CR-ZのエキゾーストはHSV-010と異なり2本出しだ。その他にも、マシンのサイドには武藤英紀の名前に加え、“D.NAKAJIMA”の文字が見られる。フォーミュラ・ニッポンで活躍する中嶋大祐がもうひとりのドライバーになりそうだ。
スーパーGT300クラスでのトヨタ・プリウスとの“ハイブリッド対決”に注目が集まる無限CR-Z GT300。7月14日にはホンダウェルカムプラザ青山で壮行会が行われ、ファンの前にも姿を現す予定で、その後スーパーGT第4戦SUGOでデビュー戦を迎える。