2013スーパー耐久シリーズ第7戦 SUPER TAIKYU in AUTOPOLIS レースレポート

■レース結果概要
車名:DIJON IS WAKO'S ED DC5 #48
エントラント:DIJON Racing
ドライバー:A:鶴田和也 B:井上恵一 C:太田侑弥
予選:ST4クラス 9位 決勝:ST4クラス 9位

 スーパー耐久シリーズ最終戦が大分県のオートポリスで開催された。第6戦を終了した時点でDIJON Racingが参戦するST4クラスはランキング争いが佳境に入り、DIJON Racingを含めた5チームがランキング3位の座を僅差で争うといった状況でオートポリスは、サーキットのレイアウト的にS2000やToyota86等の後輪駆動(FR)車のマシンが有利なため、前輪駆動(FF)車のインテグラを使用するDIJON Racingは非常に厳しいレースが予想される。

 DIJON Racingはこのレースに鶴田和弥選手、太田侑弥選手、井上恵一選手の3名を擁してこのレースにエントリー、ST-4クラスシリーズ3位を死守するためチームの総力をあげて2013年シリーズ最後の戦いに挑んだ。

■占有走行 11月7日(木)~11月8日(金)
 木曜日のオートポリスは強い陽射しが照りつける好天に恵まれた。この日は午後から2時間の公式占有走行が行われ、鶴田選手、太田選手、井上選手はサーキットの完熟に焦点を当て走行。また、並行して様々なセッティングをトライ、決勝レースまでを見越したセットアップに勤しんだ。

 金曜日は従来のスケジュール同様、1時間の占有走行が3回行われ、DIJON Racingは主に昨日のセットアップの評価を中心に精力的に走行を重ね、3本のセッションで計74LAPを周回。チームベストタイムは2回目に太田選手が出した2分05秒509となった。

■公式予選 11月9日(土)
 予選前に30分間のフリー走行が設けられ、DIJON Racingはマシンの最終調整を行った。このセッションのチームベストタイムは太田選手がマークした2分06秒954でST4クラス10番手につけた。

 ドライコンディションの中、公式予選が14時00分より開始、14時15分にAドライバー第2グループがコースイン、鶴田選手は2分06秒412をマークするも順位はクラス10番手。上位3台は全てS2000、しかも上位陣のタイムは2分3秒台と大きく離され、FF車両では非常に厳しい展開になる結果となった。

 続いて15時00分、Bドライバー予選第2グループがコースイン、太田選手は2分5秒173をマークしこのセッション7番手のタイムをマーク。これにより合算タイムで4分11秒585となり、明日の決勝はクラス9番手からのスタートとなった。

 予選ポールポジション獲得チームにはランキングポイントが1点加算されるため、ライバルチーム…、特に95号車(S2000)の予選順位は脅威ではあったが、ランキング争いに影響しない40号車(S2000)がポールを獲得したため、この予選セッションではポイントランキングに変動は無く、決勝レースで全ての結果が決まる事になった。

 Cドライバー予選では井上選手はUSEDタイヤを使用し計測1周で2分07秒181をマークし、このセッションでのクラストップタイムをマークし、Cドライバー予選を通過した。

■決勝レース 11月10日(日)
 この日のオートポリスは朝から雨が降っていた。雨量は走行できないほど激しくは無いが、サーキットには霧が深くたちこめ、視界不良のため、午前中に行われる予定のフリー走行は数回ディレィされたが、最終的にキャンセルとなった。

 時間がどんどん経過するが霧はいっこうに晴れず、決勝レースも大幅にディレイすることに。暫くしてレースの開始時刻とレース方式の変更が伝えられ、14時00分よりセーフティーカー(SC)先導にて決勝レースは2時間に短縮して行われる事が決定した。

 慌ただしくスタート進行が行われ、13時59分、SC先導により最終戦がスタート。DIJON Racingは太田選手がスタートドライバーを務める。2回のドライバー交代が義務付けされるため、ほとんど全てのチームがレース開始直後1周目からピットになだれ込み、ピットロードは大混雑。DIJON Racingはこの混雑を避けるため、2周目にピットインを行った。

 ここでドライバーは太田選手から鶴田選手に交代。スムーズにピットアウトした鶴田選手は隊列に戻っていった。スタートから続くSCランは約40分に渡って行われたが、天候が若干回復、14時35分にSCが一度は離れたが、またすぐに霧が深くなり再度SCが導入される。

 SCカーが鶴田選手からほどなく近い位置に入った為、このSC中でのピットインは見送る事に。2回目のSCランは約21分に及び、これで2時間のレースのうち約1時間がSC導入という事になる。

 そして15時00分、2回目のSCが解除となりレースは再開。しかし、その7分後、86号車(86)がクラッシュ、車両回収のために3回目のSCが導入された。またもSCカーが鶴田選手に近い位置に入った為、このSC中でもピットインは見送り、再開後の展開に賭ける事になった。

 3回目のSCは15時22分に解除、残り時間は凡そ40分弱というところで、いよいよ本格的にレースが行われる。鶴田選手は好ペースでレースを展開。40号車(S2000)、41号車(S2000)とトップ争いを演じながら周回を重ねて行く。レース再開後は天候の変化や大きなアクシデントは起こらず、そのまま最後までレースは続き、16時03分、DIJON IS WAKO'S ED DC5は3位でチェッカーを受けるも、ピットインの義務回数を消化していない事でペナルティとして1分50秒を決勝タイムに加算、9位まで順位を下げる事となった。

■シリーズランキング
 この決勝結果によりDIJON Racingは2ポイントを加算し54.5ポイント。DIJON Racingより先にフィニッシュした13号車(86)が51ポイント、95号車(S2000)は7位で51.5ポイント。これによりDIJON Racingはシリーズランキング3位を辛くも守り抜いた。

 2013年スーパー耐久シリーズはこのオートポリス戦をもちまして全て終了となりました。ST4クラスのシリーズランキング3位という素晴らしい結果で終える事ができました。年間を通じて応援いただきました全ての皆様に深く御礼を申し上げます。

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