2日、東京・お台場の青海地区で開催されたD1グランプリシリーズの今季最終戦&D1チャンピオンズ『TOKYO DRIFT in ODAIBA』。このイベントの中で、フォーミュラ・ニッポンに参戦する国本雄資のProjectμ/cerumo-INGING/39号車がデモランしたが、思わぬ“苦戦”を強いられた。
今回のTOKYO DRIFTで設定されたコースレイアウトは、ストレートから右にターンするコーナーが最大の見せ場。審査員席もこのコーナーに設定されており、D1マシンたちはこのコーナーでビッグドリフトを展開する。
そんな中、2日にデモランするべく登場したProjectμ/cerumo-INGINGのFN09・トヨタと国本雄資。フォーミュラ・ニッポンの迫力を披露するだけのデモランだけかと思いきや、国本に課せられた使命は「フォーミュラでドリフト」だ。
同じ場所で毎年行われているモータースポーツジャパンでもFニッポンマシンは迫力のパフォーマンスを披露しているが、それはコースレイアウトがない中での話。ちょっと無理があるのでは……? と思ってしまうD1用に設定されたコースだったが、国本はまずは手を振りながらコースインした。
この日はかなり冷え込んだ上に、路面はもともと駐車場。ましてタイトなコースレイアウトと、フォーミュラ・ニッポンマシンには不利な状況が揃う中でのデモランだったが、国本は慎重にバーンアウトしタイヤを温め、いざ一度目のドリフトに挑戦。少しだけスライドしたが、やはりうまくいかず。再度挑戦に向かった。
D1の実況を務める“マナピー”こと鈴木学さんの名調子が走行を盛り上げる中、国本は再度挑戦するものの、今度はストレートで横を向いてしまった上、続いての挑戦ではなんと、審査員席真下のスポンジバリアにクラッシュ! FN09のフロントウイングを壊してしまった。
「やってしまったのは僕のミスです……。バーンアウトしてリヤは温まったんですが、フロントが食いつかなくて」とガックリの国本。
「走る前は気をつけなきゃと思っていたんですけど、お客さんもたくさんいて、調子に乗ってしまったかもしれません(泣)。チームにも申し訳なくて……。かなりヘコみました」
そうは言っても、ふだんのレースなら怒られるだけのクラッシュも、このD1の会場ではもちろん大ウケ。国本はファンの大喝采を浴びた。走行後、Fニッポン経験者で今回D1ドライバーとして参戦していた片岡龍也も「彼は“こちら側”の人間かもしれませんね〜(笑)」ときっちり後輩をフォローしていた。
国本のドリフト挑戦の様子はDVDに収録される予定。発売情報はhttp://www.v-opt.co.jp/まで。