F1第17戦アメリカGPの予選でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、予選の戦いを語った。
ニコ・ロズベルグ 予選=1位
「今日、チームは素晴らしい仕事をした。アメリカGPでポールポジションからスタートできるのは嬉しいよ。でも肝心なのは明日だから、目標達成にはまだやるべきことがある。エンジニアたちと協力して素晴らしいセットアップを見つけ出した。そのおかげで予選終盤にはマシンにとてもいい感触を持てた。Q1最初はアンダーステアがひどかったが、それを修正するためにいろいろチェックして、フロントウイングのフラップの角度を変えることにした。それが完璧にうまくいったんだ。それによってコーナーでかなりプッシュできるようになった。明日が楽しみだよ。金曜のロングランはうまくいったし、セットアップは幾分レースを重視したものなんだ」
ルイス・ハミルトン 予選=2位
「今日は楽な予選だったとは言えないけれど、それでも2番グリッドからスタートできるし、明日はいい戦いができるはずだ。左フロントのブレーキに問題があった。冷えてしまって、それでロックし続けるんだ。早めにブレーキを踏んでも、何をしてもロックする。それでタイムを大きく失った。ブレーキング時のリズムが狂い、自信を失ってしまうと、かなり苦しくなる。この問題は決勝でも出る可能性があるけれど、これからチームと話して、よく調べてみる。ディスクを少し研磨すれば明日は大丈夫だと思う。もし問題を修正できなければ、決勝でも同じことが起こるだろう。バイブレーションは小さなフラットスポットによるものなので、それは心配していない。ニコ(・ロズベルグ)は今日の予選で素晴らしい仕事をしたね。最終的に彼に近づくことができなかったから、明日の決勝でこの埋め合わせをしなければ」
バルテリ・ボッタス 予選=3位
「今日のセッションはとてもうまくいった。いいアタックラップを2回走り、マシンからすべての力を引き出すことができたと感じている。今週末は正しいバランスを見つけ、マシンを完全に信頼できるレベルまで持っていくのに時間がかかったが、必要な時にうまくやることができた。純粋なペースの面では今もメルセデスが上なので、彼らのマシンをとらえるのは難しいだろう。だから彼らに何か問題が発生した際にはそれを利用できるよう準備しておく必要がある。同時に、後方のライバルたちに出し抜かれてはいけないので、あまり大きなリスクを冒すべきではない」
フェリペ・マッサ 予選=4位
「チームのおかげで今回も力強い予選パフォーマンスを発揮できた。3番手と4番手は今日達成しうる最高のリザルトだった。僕らのマシンには競争力があり、メルセデスは相変わらず非常に強そうだけど、それ以外においては僕らがトップだ。昨日ロングランでいいペースを見せたことも、明日に向けての励みになる。本当はバルテリ(・ボッタス)より上に行きたかった。(彼の下になったことで)路面が汚れている方のグリッドにつくことになってしまったからね。それでも表彰台の可能性は十分あるから、自分たちの速さを最大限に生かすため、正しい戦略を採る必要がある」
ダニエル・リカルド 予選=5位
「トップ5に入れてすごく満足している。メルセデスがクリーンなレースをすれば、僕らは現実的に表彰台の最後の一席を争うことになるが、それに向けていいポジションにつけることができた。(4番手の)フェリペ(・マッサ)にかなり近づけたけれど、僕はグリッドのクリーンな側につくことができるから、それがアドバンテージになるかもしれない。何が起こるか見ていくよ。タイヤに関してはウイリアムズより僕らの方がいいと思う。でも彼らは直線スピードが優れているから僕らのアドバンテージは消えてしまうんだ。明日はコース上でクリーンなバトルをしたい。このサーキットではそれができるはずだし、チャンスが生まれるだろうから、楽しいレースがしたいね!」
フェルナンド・アロンソ 予選=6位
「いい予選だったと思う。上位のマシンのタイムを見ると、自分がこれ以上の結果を出せたとは思わない。ここに来る前にパワーユニット交換を検討したが、結局、ピットレーンスタートを避け、これまで使用したものを使うことに決めた。今年は路面が去年までよりずっとよくなっていて、グリップが大幅に上がっている。でも一方でタイヤデグラデーションが高くなったため、2回のピットストップになることは避けられない。今日は昨日より気温が下がったが、これが戦略に影響することはないだろう。明日は風向きが変わると予想しているしね。レースは長く、何が起きてもおかしくない。特に今年は信頼性のトラブルもあり、そういう傾向が強いんだ」
ジェンソン・バトン 予選=7位(ギヤボックス交換で5グリッド降格)
「皆が大変な努力をし、12番グリッドを確保した。今日の予選ではケビン(・マグヌッセン)と僕は走るたびに似たようなタイムを出していた。僕の自己ベストタイムは大したものではなかったが、このコースは1周をうまくまとめるのが本当に難しいんだ。グリップはとてもいいとはいえないし、風が強く、気温が低いため、一貫性が得られず苦労する。それでもこの位置にはそれなりに満足できる。今朝はバランスの問題に苦労していただけにね。それに関してはタイヤ面のリーダー、ヒロシさん(今井弘氏)が素晴らしい仕事をしてくれた。午前中には少し後れを取っていたが、予選までにすべてを理解することができた。エンジニアたちが状況を好転させてくれたんだ。せっかくグリッドのクリーンな側を確保したのに(ギヤボックス交換による降格)ペナルティでダーティな側に行くことになるのは残念だ。状況が難しくなるだろうが、今回のレースは少なくとも2回、もしかすると3回ピットストップをせざるを得ないと思うから、戦略上の選択の幅が広がる。それによってポジションを上げるチャンスが拡大するはずだ」
ケビン・マグヌッセン 予選=8位
「予選7番手と8番手に満足する人はいないけれど、これがまさに今の僕らのマシンの位置なんだ。ジェンソン(・バトン)と僕は予選中ずっとほぼ同じタイムを出していたから、僕らはマシンの力を最大限まで引き出していたと言っていいと思う。明日の決勝ではほとんどのドライバーが2回ストップか3回ストップで走ることになるだろう。だから戦略を使って状況を変えることができればと期待している。順位を上げるには通常そのやり方が有効だから、貴重なポイントを獲得することが可能だと考えている」
キミ・ライコネン 予選=9位
「昨日よりマシンの挙動がよくなり、バランスにもそれなりに満足できた。それでもこれより上の順位を獲得できるだけのラップをうまくまとめることはできなかった。なぜかフロントエンドの問題を解決することができず、すべてのセクターでマシンがスライドしがちで、それによってひどいアンダーステアに見舞われた。残念ながらそれが障害になり、理想的な状態で走れずにいる。でもいつもどおり明日のレースでは全力を尽くし、マシンから最大限のパフォーマンスを引き出すことを目指す。この調子で努力し続け、少しずつ改善していけば、すぐに解決法が見つかるはずだ」
エイドリアン・スーティル 予選=10位
「最高の予選だった。午前中のフリープラクティスもうまくいき、マシンにいい感触を持っていたんだ。予選では気温も路面温度も朝より少し上がったけれど、マシンバランスは相変わらずよかった。今日僕らは素晴らしいパフォーマンスを発揮し、今シーズン初のQ3進出を果たした。その結果にふさわしいパフォーマンスだったと思う。チーム全体が見事な仕事をした。メンバー全員にとって喜ばしいことだよ。今の僕らの状況を考えると大きな意味を持つ結果だし、モチベーションにおいても重要だ」